のらりくらりと浮き草のように動いて、どこにも所属することもなく、どことも深い関係を築くこともなく、あてもなく彷徨った末に行き着く先はどこだろう。

一期一会型の私は人との関係も環境ですらも、その瞬間が良ければ全て良し。
長い付き合いができない今の私に安寧の地はないけれど、心惹かれる地は存在する。

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30までにワーホリをやってみたい。

目下の私の目標だ。

理由は単純、なんだかその言葉に心惹かれるからだ。
思えば大体のことは心が惹かれるからやってみた、そんなことがほとんどだ。

言葉にすると当たり前のように見えて、意外と自身の感情以外の要素に影響されて心に従う選択ということをしないことも多々あるように思える。

ワーホリなんて眼中になかった私の目に止まったのはSNSの影響だ。

偶然見つけたカナダへワーホリに行っていらっしゃる方のアカウントに目を奪われた。
現状の環境とまるで180°なキラキラした世界に惹かれるのは瞬間だった。

これまでの私であればこのまま怒涛の勢いでワーホリについて調べ準備出来次第旅立つ。
そんなことをやってのけただろうが、よーく考えようという某アヒルのCMが頭をよぎる。

そう、よーく考え、ワーホリのご利用は計画的に、が成功する道なのだ。

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私が参考にしている方は、在宅で仕事ができるデザイン関係の仕事をしながら語学学校に通いあちらでの生活を楽しんでいらっしゃる。

全くといっていいレベルで語学能力がない私は、もはや語学はワーホリ先で学ぶとして、とりあえず職として成り立つ何かを身につけて渡航する必要があると感じている。

現在取得を目指している国家資格と並行してイラストデザインの勉強を始めた私。

板タブやイラストソフトの購入など、初期投資はかなりかかったが、計画としては二年後あたりにはお金をもらえるほどに成長していることが目標だ。

あとは、現地で勉強しながら生計を立ててみようと目論んでいる。

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そんなワーホリに夢膨らむ私だが、肝心のワーホリ先を悩んでいる。

現在の有力候補はカナダのケベックだ。

日本人が多くワーホリに行っているため、現地での生活がイメージしやすく、また、私の大好きなドラマのロケ地ということもあり街自体へのイメージも良いことが挙げられる。

もう一つの候補先はニュージーランド。

こちらについては実際に旅行で訪れたこともあり、街の治安や雰囲気を肌で感じたことがあるため、安心して渡航できるという点が強みとなっている。

また、歳をとったときにニュージーランドに移住したいと思えるほど豊かな自然と素敵な出会いがあったためニュージーランドも譲れない候補先となっている。

なんにせよ、この二つの候補先を無事に訪れるために、粛々と準備を進めていかなければならないのだ。

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今になってなぜワーホリに惹かれたのかは大体見当がつく。

仕事をある程度覚え、この仕事での成長に限界が見え始めたからだろう。

元々一つのことを継続してすることが得意ではない私にとっては、仮に今の会社にずっと勤めたとしても自己としての成長が頭打ちになる未来が容易に想像できる。

もちろん少しでも成長するために、さまざまな資格に挑戦したり、自己研鑽をなるべく怠らないよう努力しているつもりだ。

しかし、環境を変えなければ変わらないものもあるのは事実だと感じている。

自分を変えていくことはやめない。

自分をさらに変化させていくためのツールとして環境を変えてみたいのだ。

自分としてはかなり大きな挑戦になるはずなので、準備は慎重に綿密に。

「 私の心惹かれる場所は」を目指して、私は今日も動き続ける。