私が本当に欲しいものって何だろう。
最近こう考えることが増えた。欲しいものは、目に見えるものでも見えないものでもいい。心の底から欲しいものってなんだろうって、よくわからなくなる。

おいしいものを食べたい、高いスキンケア商品で肌をつやつやにしたい、あの子ともう一度会いたい。じゃあそれが叶ったら？地位と名誉と愛を手に入れたい、じゃあ手に入れられたら？そう思うと何を欲しがればいいかわからなくなる。

子供のころ、お菓子一つやおもちゃを心の底から欲しがったように、かけっこで一位を本気で目指したように、そんくらいの熱意で欲しがることのできるものってなんだろう。

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じゃあ夢を叶えるってことかな、例えば医者になるのが夢だったら、医者になることが自分の欲しかった未来図で、じゃあそれが叶ったら何を欲しがるのかなあって、患者を救い続けることが、生きてる意味とかに繋がってるとしたら、私が心配するような、本当に欲しいものってなんだろう問題に出くわすこともなく、今度の日曜日、家族とおいしいイタリアンに行きたいなあとかが、欲しいもの＝願望になるんだろう。

健康的な人生とはそのような生き方を言うんだろうし。

難しく考えすぎだよと言われるかもしれない。でも私はそういう考えすぎの女の子なんだ。

毎日朝から晩まで働いてる社会人は、何が欲しいと言うんだろう。

時間？お金は働いてるわけだから私よりあるだろうし、でも時間って社会人として生きてる時点でとても限られちゃうじゃんね。

みんなはそれを受け入れて、その限られた時間で欲しがれるものを、無意識のうちに欲しいものだと思ってるんじゃない？それが良いことか悪いことかを言いたいんじゃなくて、それが健康的な、精神衛生的な思考なのではと思うから。
今度の休みに友達とディズニーランドに行くことが、とっても欲しいものとして思ってる人間もいるだろうし、自分のご褒美として買うクリスマスコフレが、欲しくてたまらない人間もいるだろうし。

はたまた目に見えないものだったら、己の承認欲求を満たしたいためにインスタで充実した投稿をして、他人からのいいねがとっても欲しい人間もいるかもしれない、でも正直私からするとその満たし方は高校くらいで飽きてるので、まだそんな人いんの？とも思ってしまうが。最近見た映画で「インスタのいいねは、どうでもいいねのいいね」と言っていて本当それと思った。

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そんなこんなで私は何が欲しいんだろうと考えたとき、たぶん目に見えるものを欲しがっても、それを手に入れた瞬間にもう失せちゃうだろうから、目に見えないものなんだろうなと推測したの。

目に見えないもの、私がさっき言った名誉も、言ってしまえばインスタのいいねとあんまり変わらないかもしれない。でも例えば芥川賞を取ることは私にとって、インスタでいいねをもらうより、価値があると考えてる。だから芥川賞は欲しいと思う。

良かったじゃん欲しいもの見つけて、となるかもしれないが、ちょっと違う。今日欲しがって明日芥川賞は貰えない。なんなら新人賞を取らないとスタートにも立てない。じゃあその新人賞が欲しいものじゃんって、それは間違っていない。

追い求めていく夢だと思っている。だけど夢なの。叶う叶わないが夢でしょ。だし叶ったらその先はわからない。それを欲しいものにするのはね、簡単に言うなら、心労がえぐいの。もっと別の何か、生きてることがよりもっと幸せになれるような原動力が欲しいの。

夢を叶えるだけが人生なら苦しいよ、そう思うんだ。

何が欲しいかな、何を欲しがれば幸せになれると思う？私はね、それがわからないんだ。

だからね、それがわかる日をずっと待っているし、誰かが教えてくれるならその誰かをずっと待っているし、私が自分で切り開いて、本当に欲しいものを見つけられるのを、ずっと待っているよ。