私が思い描く理想のオフは、朝の時間を有意義に使って副業をこなすオフである。

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私の副業はライターだ。
こうしてエッセイを書いているのも副業の仕事のひとつ。パソコンに向かって、淡々と文字をタイピングしていく。文字をタイプしている間は楽しく、自分の頭の中に浮かんだ言葉が具現化していくのが楽しい。話すようにスラスラと文字を書き連ねていくことで、どんどん集中していく私。書いている記事やストーリーの渦中にのめり込んでいく感覚もまた、自分が仕事をしていると実感できる瞬間で好きなのだ。

しかし、副業であるがゆえに起きてしまう問題がある。
ついつい仕事を後回しにしてしまうことだ。

副業なので、本業は別にある。毎日職場へ出向いて、一日仕事をしている。そのため、帰宅するとほとんど作業に当てられる時間も体力もない。ご飯を食べてしばらくすると眠気が襲ってくるほどだ。やっとの思いで絞り出した副業の時間も、ぼーっと過ごして気づけば睡眠時間を削って起きているだけになっている。これでは副業はおろか、本業にも支障が出てしまう。

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主に仕事をするのは休日。締め切りや月に納品したい本数に追われてパソコンへ向かう。とはいえ休日なので、起きる時間がいつもより遅い。朝の情報番組を見終えた時間にパソコンを開き、執筆に取り掛かれば良いのだが、そうはいかない。起きる時間がそのくらいで、そこから朝食をとり、無駄にテレビを見る。やらなければ、と思っていると、毎日の家事や買い物を思い出す。また執筆の時間が削られる。

本当ならば、今日も仕事を朝からずっとしているはずだった。本業をしているのと変わらない時間に起きて朝食を食べ、家の中でできる家事は済ませつつパソコンに向かう。午前中にはこのエッセイは書き終えていたはすだ。ところが今は夕方。日は傾き始め、さきほど洗濯物を取り込んだ。おかしい。今日やりたいことは他にもあった。ひとつもやりきることなく、中途半端に原稿が開かれている。今日は残り数時間。今日が終わるまでにやることが山積みだ。

執筆には1時間~3時間ほどかかる。内容によって作業時間は異なるが、しっかりと時間を持って取り掛からなければいけない。タイピングの効率が上がろうとも、頭の中に原稿が浮かばなければ具現化はできない。それに、夜の数時間は貴重だ。朝の1時間と同じくらい大切であっという間にすぎる時間である。

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毎週、気がつくと何もしていない休日を過ごし、締め切り前にとんでもなく焦り始める。ちゃんと時間はあったはずなのに、自分の欲に負けて無駄にしてしまう時間が多すぎるのだ。毎日理想としている仕事との配分、特にオフの日はチャンスである。本業がない分、すべての時間を執筆に費やせる。鬼のように記事を書き、収入にできる。これが家計を救っていることは自分がいちばんよくわかっているはずだ。

朝早くに起きて、午前中に少なくとも2本は執筆を完成させる仕事量をこなしたい。午後は夕方までに2本できるとベスト。夜は自由時間をメインにしつつ、かんたんにできる作業をかじって終える。これが理想のオフの過ごし方。

休みの日はとにかく書くことに時間を割きたい。今の私には、少しでもライティングの報酬を上げられることが目標になっている。毎月安定した利益を生むために、家計を楽にするために必要な副業。

自由に時間を使えるからといって、自分の気分に身を任せてばかりではけない。休みだから、とつい楽な方へ舵を切ってしまいがちだが、なぜライティングを始めたのかをその都度考えなければいけないだろう。本業の他に自分が活躍できる場所として見つけたライティングの世界。継続案件を頂いており、単価アップもしている。これからもっと単価を上げていこうと決めているのだから、だらけている暇はない。副業は、本業や家事などの空き時間を見つけなければいけないので難しい。時間を見つけるのは難しいことだけれど、やっていて楽しいから続いている。毎日、今の時間に何ができるだろうか、を考えながら、ほんの少しのスキマ時間を見つけてやっていく必要のある仕事だ。だからこそ、休日は長時間向き合えるチャンス。一日中パソコンに向かい、記事を書き続け、効率よくタスクをこなしていけるのが、私の理想のオフである。