私の恋の終わらせ方。愛しているからこそ解放したくなる。

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私の異性関係。それはもう酷いものだったように思う。きっかけは多分初めての男。付き合っていると思っていた、好き同士であるって。だから求めに応じて体をつなぎあった。数回目で、実は嫌いだった、愛が重くてもう無理だとふられた。体だけだったのかもしれないと思ったあの時から。

加速したのは実質初めての彼氏であろう。なんでも受け入れがちだった私は彼のすべてを受け入れようとした。それがたとえ一度振ったはずが何故か付き合っていることになっていた男であったとしても。

本当に彼氏だったのかと聞かれるといまだに怪しい。だって私はったはずなのだ。最初の男が忘れられないから無理だって。だけど電話していくうちにいつの間にか事実上付き合っていることになっていた。それでもできてしまった彼氏だから尽くそうと愚かにも思ったわけだ。

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元カレ、Yは最初こそ優しかった。けれどだんだんと乱暴で横暴になっていった。噛まれて内出血したり、叩かれたりするのはよくあること。最終的には首絞めまで発展していた。軽く出血する時もあった。

それでも私は逃げなかった。否、その時にはもう逃げるという頭がなかった。尽くさなきゃ、彼しかいないと思わされていた。バカだったと思う。友人にも早く別れるよう言われても、でももう私にはあの人しかいないと思わされていた。

複数人いた知人も、いつの間にか消えていた。男性に嫉妬するのはもちろんだったが、パンセクシャル……全性愛者であることから、彼は私の周囲の女性にも嫉妬の目を向けていた。そして、友人との連絡をやめさせられていった。

何故別れられなかったか。詳しくは語らないが、体を壊されたのもあると思う。こんな傷ついた醜い体ではもう誰も愛してやくれない。だから彼しかいないと信じ込まされた。最終的に精神を病み、離れることになってようやくおかしかったと気づかされた。それでも彼の呪縛は続く。

好きな人ができても、この醜い体では、穢された身では、愛される資格はないと思ってしまう。こんな体になったのも私が受け入れすぎたせい、自分の責任なのだからと。

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今年の八月中旬ごろ、私にも彼氏ができた。しかし、すぐに別れてしまった。私が恋というものに臆病で、終わらせることを前提に動いたせいだ。相手は私にとってとても優しく紳士的な人だった。優しすぎる人で、輝いていた。だからだろう。自分が黒く汚いものに見えてしんどかった。

別れた時は辛かった。やはり私は捨てられるんだなって。同時に、ようやく解放できたと安堵したのも事実だった。

私の恋の終わらせ方は、自分自身の行いのせいで、解放するよう導いてしまうこと。相手の幸せに私は邪魔だと信じ込み、自分から離れるよう仕向けてしまうこと。本当はそれを乗り越えて一緒にいてほしいと思う、試し行動をするダメな私。

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ちなみにその後すぐに新たな彼氏ができた。今も付き合っている方で、仮名を拓とする。拓も紳士的で優しい人なのだが、私別れを切り出すことは今のところないだろう。だって自虐気味に言ったYを含む異性関連の話を、受け入れて、未来を望んでくれたのだから。言ってしまえば私の試し行動を難なく乗り越えちゃった人なのだから。

それでも日によってやはり別れなきゃと思ってしまう。その度に傷つけているのはわかっていても止まらない。私はまだ、Yからの呪縛から放たれていない。

でもいずれこの呪縛を断ち切りたいとは思えるようになった。だって私は拓と共に生きていきたい。十年以上ぶりに私が生を渇望し、未来を望める人に会えたのだから。幸せにしたい人に会えたのだから。

私の恋の終わらせ方。それは恋するが故に離れなきゃいけないという洗脳。この呪縛からいつか解き放たれますように。