「今年の初めに立てた目標ってなんだっけ?」なんて呑気なことを思っているうちに、あっという間に今年も終わってしまいそうだ。2023年、それは私の人生において、とても大きな変化があった年だった。
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まず、やり甲斐を感じていた職場を退職。これがダントツで大きな出来事。人間関係にも恵まれ、自分は広告業界に向いているのだと実感することができた会社だった。退職の理由については諸々深い事情があるのでここでは割愛するが、とにかく辞めざるを得ない状況になってしまった為、泣く泣く退職。最終日まで職場の方達から「辞めるのを辞めてもいいんだよ」と言われ、自分がこの会社に必要とされていること、温かい方達に囲まれて働いていたことを再実感することができた。自己肯定感が低めの私にとって、自分の存在意義を確認できたとともに、自信にも繋がり、新たな人生の第一歩を踏み出す原動力にもなった。
そうそう、このエッセイを書きながら思い出した「今年の目標」。それはたしかジムに通うことだった。前職は広告代理店の事務ということで常にデスクワーク。美容業界で働いていた頃よりも体力の低下を感じ、それに反比例するように体重は増加傾向にあった。自宅から片道4.5km離れた場所にある県内最大規模のジムに自転車で通い始め、可愛いウェアもGETし、楽しく通えていた。だが、そんなある日気づいてしまった。
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「1回ジムに行くために往復9km自転車を漕いでいるってことは、週3回通うとなると1ヶ月で100km以上自転車を漕いでいるのではないか……?」ということに。ジムでトレーニングをせずとも、しっかりがっつり有酸素運動をしていたということだ。そのことに気づいたのがたしか7月。今年の夏は猛暑で、夜になっても暑さが引かず、自転車を漕いでまでジムに通う気が失せてしまい、結局3ヶ月足らずで退会してしまった。
その代わりと言ってはなんだが、自転車を漕ぐ機会や歩く距離を以前よりも増やすことにした。会社からの帰り道は遠回りをしたり、休日にはあえて遠くへ買い物に出た。車を所有していない私だからこそできる運動法としてコツコツ続けることができ、今に至る。結果としては上出来。以前よりも太ももが少しだけスマートになり、全身鏡で身体を見る度に嬉しくなった。これは来年以降も続けていこうと決意。最初に立てた目標から少し逸れてしまったが、結果オーライという感じだ。
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あとは人間関係について。今年は会社退職に伴い、沢山の人とさようならをした年でもあった。本当に色々あった年だったな、なんて今更ながら思う。恋に関しては、今後しばしのお休み期間。長い人生、そんな時間があってもたまにはいいもんでしょ?なんて、自分で自分に言い聞かせてみる。周りの景色に目もくれず、追いかけてばかりでは視野が狭まる一方だ。だから、一旦深呼吸して、自分を見つめ直す期間を設けることにした。それがいつまでになるのかはまだ分からないが、そんなに長くならないことを祈るばかりだ。
今年のうちにやりたいことはとにかく健康第一、明るく楽しく過ごすこと!こんな平凡な目標を掲げられている今が、なんだかんだ一番幸せなのかもしれない。そんな風に思えるようになった私も、ある意味大人になれたかな?寒いのは嫌いだが、雪が降るのは待ち遠しい。久々にこたつで温まりながら、そんなことを思う11月某日である。