平日夜8時半、仕事を終え家に着く。とりあえずシャワーを浴びて部屋着に着替える。さて、ここからは至福の時間。まずは動画を見よう。

◎          ◎

最近ハマったアニメをテーブルに置いたスマホから流す。ついでに夕飯の用意。アニメを観ながら、食材を切って焼いて味付けて…。レシピなんかは見ない。火の通しも調味料も目分量。これで、十分美味しいどころかその辺のファミレスなんかよりよっぽど美味しい(自分で味付けしているのだから、自分好みの味になるのは当然とも思うが)ものが出来上がるので有難いったらない。冷凍ご飯も温め完了し、さあ、いただきます。

アニメに加え好きなYouTubeチャンネルを楽しみつつ、自分好みの料理をゆっくりと味わう。何本か動画を観ながら食器洗いまで終わったところで、お次は、洗濯物をまとめて洗濯機を回す。洗剤を入れ、後の仕事を機械に任せて、スマホに手を伸ばし動画を止める。

◎          ◎

そして、つい三日ほど前に話した友人相手に電話をかける。「もしもーし、お疲れ!」と、つい声を弾ませてしまうほど仲の良い友人。何をそんなに話すことがあるのだと自分でも思ってしまうが、とにかく頻繁に電話をしては、他愛もない話で声をあげて爆笑し合う関係である。そんな友人と話しながら、明日捨てるゴミをまとめ、床を拭き、目についたシンクの水垢を落とす。

30分ほど笑い明かしたところで、電話を切る。それからほどなくして聞こえてきたのは、洗濯機の洗いあがりの音。乾燥機能はついていないため、洗濯物を全て引き上げ部屋に戻る。ここで私は、好きなアーティストの音楽を部屋にかける。新曲をなかなかの声量で歌いつつ、一つずつ洗濯物を干していく。

近隣に他の家のない田舎で、本当に良かったと思う瞬間である。そうして口を動かしているうちに、洗濯物が干し終わる…。と、これが私の平日の家事活動である。

◎          ◎

一人暮らしになった際、私は、家事が面倒になってしまう理由を考えた。人それぞれだろうとは思うが、私の場合は、他のやりたいことに使えたはずの時間を家事というものに割かれてしまう、ということがなんとも不快…というか、納得がいかなかった。

ただのわがままかもしれないが、その結果たどり着いた家事に対する心構えは、『やりたいことをするついでに家事をする』というものである。とにかく『家事』というものに意識を向けず、やりたいことをしていたらいつの間にか『家事』も終わっていた、という環境にしてしまえばいいという考えだ。案外この方法が上手くいき、家事の時間は私にとって、リフレッシュ出来る大切な時間となって日常の中にいる。

日々の生活を維持するための家事によって日々の感情がマイナスに働いてしまっては、なんとも残念ではなかろうか。どうせ毎日することならば、そのついでに感情もプラスに向けてしまえたらいい。そんな思いで、私は今日も部屋で動画を流したり、友人と電話をしたり、好きな歌を歌ったりして、ついでに少し手を動かしたりして、そして、元気をチャージしながら明日を迎える準備を無事完了させるのだ。