私はいま、私を変えたい。

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 2023年の春、私は20歳になった。

とっくのとうに成人にはなっていたのに、急に「大人」を感じた。

20年。

私が生きた時間はまだたったのそれだけ。いや、もう、20年なのか。

人生100年のうちの5分の1を過ごしたのか。

特にこれと言ってなにも得られていない気がする。

毎日、遅めの時間に起きて適当な恰好をして学校に行く。

たまにバイトをいれて、それ以外は家でダラダラ過ごす日々。

こんな人生で良いのかな。

このまま私は、ただただ普通の大学生をして、普通の企業に就職して、普通に生きるのかな、 本当にこの人生で私は満足するのかな。

なんて、ね。

大人ってこんな難しいこと考えなきゃいけないの?(笑)

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そういえば10年前、2分の1成人式をしたな。

大人の私に期待をしていた小学生の私を思い出す。

将来の夢は、なんだっけ。

ピアニスト?キーボディストだっけ。

高校生で沢山友達を作って沢山遊んで、大学も良いところに行こうとしてたな。

社会人になったら、好きな仕事をして、 25歳までにお金持ちと結婚して…(笑)

とか考えてた気がするなあ。

あれから10年。

将来の行く末が見えない20歳になってしまった。

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もともと私は海外に興味があった。

中学生から英会話を始めたくらい、本気で高校生で留学をしようと考えていた。

でも、コロナが私の邪魔をした。

私の高校生活の思い出を全部奪っていった。

文化祭も、体育祭も、修学旅行も、留学も、全部。

誰も悪くない状況に呆れるしかなかった。

諦めて家にいることしか出来なかった。

マスクをしてでしか、友達に会えなかった。

ご飯も一緒に食べられなかった。お話しできなかった。

高校の思い出は、3年間受験に向けて先生たちにしごかれたことくらい。

本当にしょうもない高校生活だった。

なんとなく大学生になったはいいものの、生き甲斐のない日常を送っていた。

気付いたらもう2年生だった。

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そんなある日、お母さんにこんなことを言われた。

「あんたの人生、それでいいの」

ハッとした。

私は、忘れていた。

私がやりたかったこと。

高校生の時、やりたくても出来なかったこと。

忘れていた、?

本当に忘れていた、?

いや、違う。

忘れていたんじゃない。

本当は、逃げていた。

コロナになって私は少しほっとしていたんだ。

留学は心から行きたかった。

でも怖かった。

異国の地に一人で行くのが、怖くてたまらなかった。

コロナを理由に逃げていた。

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私は臆病だ。

一人だと、怖い。環境が変わると怖い。出来ない。

私はいつもそうだ。

新しい環境がすごく苦手。

一人で新しいことをするのが本当に怖かった。

いつも、誰かに頼ってばかりだった。

いつも、助けられてばかりだった。

でも、もうこんな私は嫌だ。

こんな自分は好きじゃない。

大人になったのに、臆病者でいたくない。

やりたいことが怖くて出来ないなんて、嫌だ。

だから、私は、私を変えたい。

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去年の春、私は20歳になった。

大人になった。
大人になった私はもう臆病じゃないから、決めたよ。

2024年の春、私は一人で留学に行く。

私を変えるために。

私を好きになるために。

来年帰ってくる私は、きっと今より強くなれてるよね。