私はアルバイトに勤しむ大学生だが、よく自分を責めてしまう。あらゆることにおいて、なぜ私はこんなにも頑張れないのか、何もできないのかと。

私はアパレルブランドでアルバイトをしているのだが、そこでのエピソードである。商品を売り場に出す作業を時間内に終わらせることができなかったり、コピーを頼まれてもやり方が分からず「他の人にやってもらうからやっぱりやらなくて大丈夫」と言われてしまったり、よくドラマなどで「おまえはコピーしかできないのか!」と叱責されているシーンがあるが、私はそのコピーすらできないのか、こんなことで社会人になることができるのだろうかとかなり落ち込んだ。

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冷静に考えれば、そもそも時間内に終わるような業務の量ではなく、頼まれたコピーも普段は行わないイレギュラーな複雑なもので、やり方を聞いても教えられなかったのだからどうすることもできなかったのだが、その時の私は自分の無力さを感じ、自己嫌悪に陥ってしまったのだ。さらにその気持ちを次の日に持ち越してしまい、また頑張れずに一日が終わり自己嫌悪に陥る、その繰り返しになっていしまっていた。

そんな時に出会った、私を自己嫌悪から救ってくれるお守りがある。それは、「どんな今日でも最高記録」という言葉である。この言葉は、私の好きな歌手のある曲の歌詞あり、歌詞カードを読んでいるときに見つけた。歌詞カードを読むと、歌をただ聴いていたときには気づけなかった言葉に出会うことができるためよく読んでいるのだが、特にこの言葉は私の当時の心境とリンクし、見つけたと同時に涙がこぼれた。

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この言葉があることで、今日したことは今日自分ができるだけのことを最大限出し切った結果で、あれ以上はなかったんだ、これで良いのだと思うことができるようになった。自己嫌悪の気持ちを次の日まで引きずることも少なくなり、それにより頑張れるようになり、自分を肯定してあげることができたのだ。

アルバイトで何か失敗をしてしまったり、辞めたいという気持ちが勝って仕事に身が入らず頑張れないで落ち込みそうになった時、この言葉を思い出すことで、これが今の私のできる最大限の仕事なんだ、だからこれで良いのだと自分を肯定してあげることができるようになり、さらにそれなら別の角度から何か他にできることはないだろうかと気持ちを切り替えて前向きに考えることができるようになったのである。

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私はこの言葉をに、自分を責めるのではなく肯定してあげながら、アルバイトそして今後起こる何事にも前向きに取り組んでいきたい。

また、今回は自分の好きな人の発する言葉が私の自己嫌悪を解消してくれたのだが、このように誰かの紡いだ言葉が誰かの心を救うということはとても素敵なことだと感じている。そこで、私も多くの人を言葉で救えるよう、この言葉を周りの人にかけていくだけでなく、さらに今度は自分の紡いだ言葉が誰かのお守りになって、その人の心を救うことができればいいなと思っている。