スマホは私にとってなくてはならない重要なものの1つである。スマホは自分の体の一部のようなものなので、スマホが目の届くところにないと不安になることがある。
自分でもスマホを長く触っていた自覚はあったのだが、自分のスマホのスクリーンタイムを見て私は驚愕した。去年の年末だらだらと過ごしていた中でふいにスクリーンタイムを確認してみたのだが、平均7時間程で10時間を超える日もあった。
睡眠時間を除くと一日の半分くらいの時間をスマホで消費していることになるが、それは重要な連絡や資料作成を行っているわけではなく、暇な時間ができると見るつもりではなかった動画を見たり、SNSをチェックしたりする。10分くらいしかスマホを見ていないと思っていたけれど、30分や下手すると1時間もの時間が過ぎていることが多くあって、有意義な時間を過ごせていないと感じることがある。
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そんな私がスマホを手放す時間は、映画やドラマを見るときである。映画館に行って映画を見るときだけではなく、自宅でテレビやパソコンで映画やドラマを見るときもスマホの電源を切るか、マナーモードに設定してなるべく遠くに置く。スマホを触らずに映画を見ることで、物語の理解が深まると思う。
私は以前ドラマを見ていて、出演している俳優の名前を調べるために3分ほどスマホを使いながら目線をスマホとテレビと交互に変えながら見ていた。セリフや音楽などの音声は耳に入っているからストーリーの理解はできていると思っていたが、次のエピソードを見たときに繋がりがなんとなくわからない部分があり、少し後悔してしまった。
それからスマホを手放して映像コンテンツを見ることにした。スマホを見ないことによって、物語への理解や登場人物の心情の想像が広がってより楽しむことができる。
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私は一昨年ドラマ「silent」にハマって毎回放送時間に合わせてリアタイ視聴をしていた。その際には、CM中にもスマホを触らないくらいスマホと距離を置いていた。私は普段から涙もろいタイプではなく感情を表に出さない方なのだが、「silent」を真剣に見ていたら涙がボロボロ出て自分でも驚いてしまった。
スマホと距離を置いてドラマや映画を真剣に見ることで、自分の感情がスマホの情報に邪魔されずに簡単に表に出すことができるようになることに気付くことができた。私は映画やドラマを全て見終わったら特に印象に残ったシーンや登場人物などの感想をメモすることがあるのだが、真剣に物語を見ていると良いシーンを見つけやすくなると思う。
スマホから得られる莫大な情報はすぐに見られて便利だけれど、自分の考えや感情は失われてしまうのではないかと感じる。
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最近はスマホ片手に画面を見ながら歩くことや、スマホを手放せないスマホ依存症という言葉があるように、スマホは私だけではなくて多くの人にとって生活の一部をなっていて、触らない時間を持つことの方が難しくなっているかもしれない。
一日の中でスマホを手放す時間をつくることで、自分の感情やスマホの画面や情報にいつもは邪魔されている景色が見えやすくなって、日常がより楽しいものになるのではないかと思う。
さらに、他人がSNSに載せているキラキラとした日常を見て少し気持ちが落ち込む経験が多いので、私はスクリーンタイムを減らしてもっと自分の生活や感情に目を向けようとこのエッセイを書いていて思うようになった。
これからはドラマや映画を見るときだけではなく、暇な時間にスマホを触ることをできるだけ減らして自分の趣味を探すことや睡眠時間や勉強の時間に充てることを目標として掲げたい。今より時間を無駄にしたと感じることが少なくなると思う。スマホと距離を置いて、自分の生活と自分自身に向き合って生きていきたい。