「頑張ってね!!」

遠くにいる、信頼できるある人を頼り、2時間くらい夢のための目の前の困りごとを相談した後、その場や事後メッセージでお礼を伝えると、最後は「頑張ってね!!」と言われ、その人との一連の時間が終了する。

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私は、その相談相手から放たれるその言葉が、いつも本当は嬉しい。なぜなら、私が社内でもなく友人でもない人になにか相談するというのは、その相談相手に何かしら尊敬や信頼を抱いていて、仕事でいい報告をしたい、本当は人間関係でもっと近づきたいという切なる思いがあるからだ。

だから、そんな時、仕事で実現したいことを相談して、時間を割いてもらい、アドバイスがもらえ、最後は「頑張ってね!!」と期待の言葉をかけてもらえるのは、その後その人に会えなくても自分が未来を向いて頑張れる、私のお守りになっている。 

職場でも友人でもない遠いところに、「実現の報告をしたい!」と思える人がいること、相談にのってもらえる関係性があることは、とても幸せなことだと思う。やはり、何をするにしても1人でやるよりも、どこかに強力な応援者がいてくれた方が、絶大な安心感があり、走りやすいし走り続ける原動力になる。

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自分の場合、もともと輪の中心となってリーダー役を務めたり、いわゆるチームプレーが得意な強力なフォロワータイプでもない。自分には自分のやりたいこと、実現したいことがあり、それをどうやって関係者を巻き込んで実現していけるかを考えて動く、自分起点の「始める人」なのだ。

このため、なかなか職場での周囲の理解や共感を得るのに四苦八苦したり、実現したい強い欲があるのは自分だけで、チームであってもどこか孤独を感じてしまうことも度々ある。そんな時、ほかでもない遠いところからビジョンに共感してくれ、応援してくれる人がいるのは、すごく有難いことなのだ。

 本当は、プライベートでもその相談相手ともっと近づきたい、と思っていたりする。だから、私は目の前の仕事を頑張り、いつかもっと近づこうと思い、日常に戻り、今日も目の前のことに励む。

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欲しいものが多い人は、色々ともどかしさやジレンマを抱えることもある。でも、そんな「本当はもっと◯◯したい」というジレンマがあるのは、それだけ欲しい何かに出会えているということだと思う。それって、本人としては苦しい部分があるかもしれないが、俯瞰してみると幸せなことでないかと思う。

実現に向け腐心している道程というのは、主体的であり学びが多い。感情となり自分の経験となる。

そんな経験は、自分の人生において自信や教訓にもなり、その道程の一つ一つ出会った出来事や関係性に感謝が生まれ、いつか別の場所にいっても自ら還元できるものだと思っている。

それもあって、そんな近づきたい憧れの相談相手から言われる「頑張ってね!!」は、私のお守りだしカンフル剤にもなっている。私は、そんな頑張ってね!をもらうべく、不思議と、今日も明日も目の前のことに挑戦しようと奔走している。相談相手の存在というのは、素晴らしいものだと思う。