「SNSのマイルール」のテーマ例に「『いいね』との付き合い方」「SNSを見るときに意識すること」という文言を目にし、ああー、今まさにコントロールせねばと悩んでいたことなのよ! と思った。

傷付くのがわかっていながら見続ける、大袈裟に言えば「SNS自傷行為」をやめたい。

文章を仕事にしたい、もっと活動を広げていきたい。ここ1〜2年、それを目標にしてきた。ありがたいことにライティングのご依頼はぽつぽつといただけており、そこには金銭も発生している。そういう意味では叶ってきていると言ってもいいだろう。

SNSのホーム的存在であるnoteにも「スキ(いいね)」を押してくれる人がいらっしゃって、一進一退、亀の歩みではあるもののフォロワーさんも少しずつ増えている。

しかし特にTwitterを見ると、サラサラっと情報が飛び込んでくる特性上、私よりも成功している人や積極的に活動を展開しているがいとも簡単に目に入ってくるのだ。
最近特に刺さったのは、地元の旧友が劇団の代表を務めていたこと。そしてその広報活動をSNS内外で展開、取材も受けていたということ。それをいっぺんに知ったのである。

基本的にリア友はフォローしていないアカウントなのに急に見覚えのある顔が出現し、思わず指で拡大してしまったほどだった。

◎          ◎ 

彼女は学生時代から演劇部に所属しており、結果も残していた。そのため納得する部分もあったが、未だに続けているとは。しかも旗振り役だなんてすごすぎる。
その勢いで劇団のホームページに飛び、卒業後から現在に至るまでの経歴をじっくり拝見した。この団体を立ち上げるまでにも大学でいろんな活動をしていたらしい。プロフィールなので「すごい」と思われる内容にするのはそうなのだが、実際にやってきていないと書くことはできない。つまりすごい。
そして劇団のTwitterも少し遡っていく。そのへんでやめとけよとも思うが、こなると止められない。自分が”できていない”という自己嫌悪に陥ることをわかっていながらスクロールを続ける。

彼女の活動を知った1つ目の投稿でできた小さな小さな傷はどんどん大きくなっていく。

どうやら自分たちでイベントを企画しているらしいが、なんとチラシを作って地元のお店に置いてもらっているらしい。演劇と文筆は少しカテゴリーが違うのでまだ冷静さを保てていたが、フリーペーパーを作ってどこかに置いてもらう、というのは私が今後の目標のひとつにしていたことでもあった。しかしそれを既に彼女はやっていた。
これが最後の一撃となり、自分の不甲斐なさに嫌気がさした。これまでも他の人の活躍を見て落ち込むことはあったが、リアルの知り合い、しかも同い年の人が、同じ表現者として活躍していることはこれまでにないショックだった。

うちはうち、よそはよそ……とどこぞの常套句を使えればいいのだが、しっかり悔しくなってしまう。悔しさはバネにもなるし、他の人の動向を見ることで勉強にもなる。それもあってついつい見続けてしまうのだが、時には落ち込みすぎたりムカついてきたりしてやる気が地に落ちるのだった。
向いていない、はっきり言ってSNSに向いていない。でも見てしまう。他に表立って活動している知り合いはいるだろうかと深追いしたくなる(やめなさい)。

◎          ◎ 

これを機にルールを決めたい。
それは、「嫉妬しそうになったら回れ右」。
非常に基礎的なことで恐縮だが、かさぶたを剥がすなと言われても爪でひっかいてしまうのと一緒だと思っていただきたい。

回れ右をしたあとは、そのSNS自体から離れて別のことをする。

深呼吸をしても頭はそのことを考え続けて嫉妬が膨らんでしまうかもしれないから、自分が好きなことを急いで始める。音楽を聴くとか、推しを愛でるとか。いや、この状況だと「推しはこんなに頑張ってるのに私は……」ってなるからダメだろうか(めんどくさいやつ)。

SNSだけでなく、自分自身との付き合いかたにも課題が多い。今年はもう少し折り合いをつけたいと思っている。