私は母になることは難しいと思う。
そう思ったのはつい最近だ。私は今年で27歳になる。3年前の24歳のときに結婚をした。私は漠然と母になる日が来ると思っていた。私が結婚してから1年経って、同じ年の友達も結婚ラッシュ、続いて出産ラッシュ。ほとんどの結婚した友達は、結婚=出産と言えるくらいのスピード感で動いていた。
◎ ◎
私は違った。結婚して3ヶ月は別々の家で暮らし2年前の春に一緒の住まいになった。2人で生活することでさえ私は難しさを感じる。毎日食べる料理、洗濯、掃除などやることはたくさんある。その中でも夫の方に多く掃除、洗濯などの家事をしてもらっている。私は専ら料理を作るくらいしかできない。
世間の母という像には程遠い。
母にもなっていないのに。
母になることを考えていると「私は母になるなんてむり」だと思う。
私はどちらかと言えばたくさん働いて、お金をもらって自分の興味・関心のあることには参加していろんな経験をしたいと思いながら過ごしている。
夫はどちらかと言えば今ある人間関係を大切にして、できる範囲で仕事して、ゆっくりゆったりして過ごしたい。そんな人だ。
そしたら、私が働いてない間の生活ってどうなるの?と不安になる。
お金が全てではないが、大事だとみんな知っていると思う。
◎ ◎
お金の不安からというわけではないと思うけれど、夫婦で子どもをつくらないと決めているDINKsという言葉も最近少しずつ聞くようになった。結婚してすぐのタイミングでは30歳くらいまでに子どもはほしいと夫は言っていたが、今ではそこまで関心がないようだ。
私の家事のできなさが関係していそうな言い方だった。少し悔しかった。けど、私もそこまでほしいと思えない。からなんとも言い返せなかった。
それでも、歳を重ねることで出産のリスクが高まることを考えると、母になるにはタイムリミットがあるのではないかと私は考えてしまう。やはり、母になること自体に全く興味がないわけではない。
母になるには覚悟が必要だと思う。
出産自体も大変であること、その後の子どもの成長を支援し、家族として生きていく覚悟が必要だ。自分らしく生きることを制限されるのではないかという恐怖もある。もちろん、お金もかかる。今までやっていた趣味や娯楽も楽しめないかもしれない。
◎ ◎
子どもがやりたいことを全力で応援できる母にならないといけない。
なぜ勉強しなければならないのか、なぜ友達と仲良くしなければならないのか、なぜの質問攻めに答えられるような母にならないといけない。そういった理想像は私の中にある。
あるのだけど、それと同時に今からでも留学したいと考えていたり、新しいスキルを身につけるためにスクールに入ったりして自分自身に投資している。ゆくゆくは起業したいと思っている自分がいる。自分らしくいたい、社会の型にはまりたくない、そういった気持ちが年々私のなかで強くなってきている。
母になってしまえばそういった気持ちが無くなるのかもしれない。でも、なってしまえばという簡単なことではない。母になりたいとそう思うひとがなるのが私の中では自然なことだと思う。決してなんとなくで母になるものではないと思う。
◎ ◎
やはり、私は私らしく生きるために母にはなれないかもしれない。
どんなに似たロールモデルがいたとしても、それは参考にならない。
自身の体力と経験、スキルは人それぞれ異なる。同じ会社で働きながら母親ができる人がいたとしても自分にもできるとは思えない。
でも、私も人間だから母になれるかも。と条件が揃ったときには考え直すかもしれない。母親像を押しつける人が減りますように。