就活は本当にしんどかった。2度とやりたくないと思うほどだ。
私は3月に情報解禁され、6月から面接開始の世代だ。
あまり友達と一緒に活動することはなかったが、ゼミに行くと4月に入ったあたりで、クラスメイトが内々定をもらったという話をしていた。焦った私は、内々定という安心が欲しいがために、志望とは違う業界を受けてみようかと真剣に考えた。
今だと、突然志望する業界を変えたところで、志望動機などを練られるはずもなく、面接に漕ぎ着けても内々定に繋がるとは思えないことは分かる。しかし就活中は、1つでも内々定を取って安心したいと切実に思っていた。
エントリーシートは業界を絞って50社出した。そのうち面接に進めたのは、30社程度だった。そこから内定をもらえたのは2社だった。
友達には10社程度内々定をもらっている人がいて、2社しかもらえなかった自分の能力の低さを卑下した。就活生の間では、内々定の数がステータスになる。私は内々定をもらった2社のうち1社を辞退しているが、1社だけの辞退の連絡でも、とても心苦しかった。
それを何社も繰り返すというのは、私には耐えられないと思った。
負け犬の遠吠えと思われるかもしれないが、働ける会社はたった1社だけなのだ。
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元から面接や評価されるような場が苦手だ 。どうしても緊張してしまって、実力以上のものを出せたことがない。自分に自信がなかったので、自分がこれまでやってきたことに自信は持っていても、それをいかにすごいことかという風に自信満々に語るということが最初はうまくできていなかった。
それに、グループディスカッションのような場では、グループの人と助け合いながらも、同時に敵視されていることを感じてしまい、板挟みのような状況がかなり苦しかった。
ひたすらTOEICの点数を褒められて終わった面接がある。好感触かと思いきや、蓋を開けてみるとお祈りメールが届いた。なぜ上げて落とすような真似をしたのか、なぜ不合格だったのか聞きたくなったナンバーワンの面接だった。不合格が続くと精神的に参った。
やはり就活中はストレスが溜まっていたようで、頻繁に歩き、昼食が取れないことがあったにもかかわらず、体重が増えていた。いわゆるストレス太りだ。
就活スーツのスカートから太い足が覗いていることをコンプレックスに感じて、それがさらなるストレスになっていたような気もする。
不思議なことに内々定をもらった後、驚くようなスピードで痩せることができた。
もし就活中に痩せることができていれば、別の会社から内々定をもらっていたかもと当時は思ったが、そんなに甘い世界ではないと思う。
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何度も不合格を経験するうちに、面接の受け答えも上手くなっていき、最終的に内々定に繋がったと考えている。
あの時、就活を頑張って本当に良かったと思う。
6年間辞めずに続けられる会社に巡り合えたからだ。上司や同僚も自分に合う人ばかりで良い環境で働くことができている。
今後少子化が進むと、企業が学生に面接されるような立場逆転した未来が描かれているところを見たことがある。
本当にそんな時代が来るかはさておき、就活をやってる時は先が見えない不安があるが、手を広げすぎず、よそ見はせずに自分の信じた道を進んでいくことが、内々定の近道だったように思う。
就活中の方や、これから就活をする方には、1人1人が自分に合う会社に出会ってほしい。
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