私は体を動かし続けていないといけない体質だと思う。
それを実感したのは、コロナウイルスが流行し、外出制限が始まったのがきっかけである。

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2020年4月、コロナウイルスが流行り出したころ私は大学3年生だった。その時に受けていた授業は週に1つのみだった。明日、何もすることがない、朝何時に起きても良い状況だったから、一時的にそんな状況だったら良いけど、毎日続くとそれは良いことばかりじゃないなと思った。だんだん、朝が起きられなくなり体も重くなった。一日にほとんど何もせず、夜もおそく、生活リズムがくずれていった。

ある日、姉が実家に帰ってきた時、youtubeでできる10分エクササイズを教えてもらった。試しに、動画の動きに合わせて10分踊ると、体が重い。久しぶりに足を跳ねたりステップを踏んだりしたから、本当に体が重かった。それでも毎日やった。そしたらちょっとずつ、ちょっとずつ体が軽くなってきた。その頃の不調も次第に改善されていった。だんだんと調子が出てきて、「1、2、3、4、5、6 、全身するのが大事よ〜♪ 1、2、3、4、5、6 、みんなで陽気にくらそう〜♪」と歌いながらエクササイズをしていた。

しばらく経って、私は散歩をし始めた。
カーテンを開けて、体の調子が良い時は
「よし、散歩へ行こう」と出掛けていった。

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昔通っていた小学校の前を通って、季節によって変わる植物たちを観察しながら、30分かけてお決まりのコースを歩いていた。
またしばらく経つと、私は走り始めた。朝元気な時に、体が無性に走りたくなるのだ。
体を動かし続けるのが自分にとって不可欠だと実感する。マグロのようだなと感じる。

今も、少し頭が疲れたら走る。時々マラソン大会に出て、日常の気分転換をする。
私が、スポーツを好きな理由は、(特に陸上だけど)自分もやっていたからかなと思う。
学生の頃、ずっと陸上部だったから今も陸上の試合を見るのが好きだ。

テレビで、アスリートの人が自分の競技の映像を見ていると、動いていないのに筋肉が勝手に反応する、という実験結果を紹介していた。

私も、それじゃないかな?(笑)と思った。
陸上の試合を見て、無性に体を動かしたくなって、翌日に運動公園走り幅跳びをしにいったことがある。見たらやりたくなる、やっていたら見るのもワクワクするというように「見る」のと「やる」のは連動している気がする。

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今年は、パリオリンピックが開催される。
2021年、コロナウイルスの影響で1年延期された東京オリンピックをみて私は元気をもらった。本当に家にいる時間が長かったから、オリンピックは日常に大きな刺激を与えてくれた。久しぶりに心が動いた。
柔道の阿部兄弟が2人とも金メダルを取るなんて、すごくびっくりした。陸上110mハードルでの、金井選手が今回オリンピックで最後となる試合でハードルにつまづいてしまった。本人はとても悔しかったと思うが、見ていて私も悔しい気持ちになった。

スポーツは、見る人の心を動かし勇気づける力がある。
今年のパリオリンピックは、コロナウイルスなどの制限がない中での開催になる。開会式がどんな感じになるのか楽しみだ。今年は、家にいる時間を大切に、オリンピックをみて楽しもうと思う。