高校1年生の私には、好きな人がいました。
出席番号が近くて、入学してすぐの席順で、よく話しているうちに好きになりました。
高校の勉強は難しく、ついていくのも困難でしたが彼がいたから頑張れました。
夏休み、文化祭、体育祭を通して仲良くなるぞと青春に意気込んでいました。
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ただ、夏休みが終わって新学期初日からでしょうか、彼は学校に来なくなりました。
なぜ来なくなったのかは明記しませんが、それは私がどうこうできることではありませんでした。
彼が学校に来なくなった時、15歳の私ができたことは毎日「おはよう」と「おやすみ」を送り続けることでした。最初は既読もつかないし、なぜ続けられたのか今となってはわかりません。そのときは自分の中でのルールのような、そんなものがあったのだと思います。
それは約3ヶ月ほど続き、ある日返事が返ってきて、退学扱いになったと聞きました。そこから何度か話しているうちにまた話さなくなりました。
しかし何か話すことがあれば連絡はしていて、特に私たちが高校3年生の時の文化祭は彼から来たい旨を話してくれました。コロナ禍での開催だったため外部の受付はしていないようでしたが、劇をオンラインで配信していたため、その配信を見てくれたようです。感想も送ってくれて、直接会えないことが本当に残念でした。
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彼と最後に連絡を取ったのはいつだったでしょうか。きっともう3年ほど経つと思います。
私のことをまだ覚えているのか気になりますが、忘れていてくれたら嬉しいと思います。あの頃の中途半端な優しさで自分の正しさを証明しようとして、その手段に彼を使ったことが、今でも心残りです。
クラスの人たちがみんな彼のことを気にしなくなり、唯一中身の入っていない机と椅子は掃除でも運びやすかったことを強く覚えています。
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連絡手段だったSNSのアカウントは消していません。
連絡は出来ません。「私と関わらない方が幸せになれるから」という言い訳を盾に傷つくのが怖いからです。
今何してる?今期のアニメは何見てる?あの映画はもう見に行った?など、聞きたいことは山ほどありますがどうか私のことは忘れたままでいて欲しいです。
次に会えるのはいつになるか分かりませんが、もし道で見かけても知らない人のフリをするので無視してくれたら嬉しいです。
もし同窓会があったとして、そこに来てくれたら、と会った時のことも考えますが私は多分ほかの友だちと端っこで話してると思うので話さないまま帰ると思います。というか、そうしたいです。
「今さら合わせる顔なんて無いから」と言い訳してみたりもしますが、合わせる顔は元々ないので言い訳になりません。
加害妄想かなと考えることもありますが、気にしないように出来ないので仕方ありません。
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今テレビ見てたよ、今期はアレ伸びるでしょ、今週見るからネタバレしないで、など、話したいことはたくさんありますが、今のところ連絡するつもりはないので忘れたままでいて欲しいです。