音楽を聴くことが好きだ。ポップにロック、テクノにラップ、演歌にフォークetc……。
私の人生はいつも音楽と共にあった。

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自分で歌うのも好きだけれど、ヒトカラの時にしか全力を出せない。人に見られるのは苦手。人と行くカラオケだと気を遣って流行歌や誰もが知る曲を入れないと場の空気を白けさせてしまうような気がするので、自分の嗜好を全面に出すのは控える。みんなそうかしら。

私が好きな曲は外国のアーティストのものも多いので以前歌った時に、「え、マジ?英語……?」という空気になったことがあった。それからはもう家族レベルで仲のいい人の前以外は自国の当たり障りないポップスを歌うことにしている。

私が小学5年の頃、世間で第二次韓流ブームが起きた。それにあやかって少女時代のファンになってアルバムを集めていた。日本バージョンよりも韓国バージョンの紙パッケージのデザインと触り心地が好きで、ハングルで埋め尽くされた歌詞カードを見ては「なんて書いてあるんだろう?」と想像を膨らませていた。

パンチャパンチャ(キラキラ)とかドゥグンドゥグン(ドキドキ)という言葉の響きが可愛くて今も好きだ。

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中学生の頃にレディガガが流行った。徹子の部屋に出たガガ様を見て、素直にかっこいいと思って曲を聴くようになった。そこからワンダイレクションやケイティペリーなどの洋楽も聴くようになったと同時に、KPOPにもどんどんハマっていった。ハングルを読めるようになって、少しずつ単語を覚えた。

高校生の頃にはKPOPアイドルのライブやサイン会に足を運ぶようになり、ハングルでうちわや名札を作って推しにアピールしたり、コミュニケーションをとれるようにハングルにふりがなをふったメモを持っていってそれを読んで推しに気持ちを伝えたりした。

同時に、イギリスの6〜70年代のプログレッシブロックやハードロックにもハマって中古レコードを集めていた。プログレ特有の型にはまらないリズム感、浮遊感がクセになって通学電車の中やウォーキング中によく聴いていた。

嬉しい時も悲しい時も、ウォークマンに刺した有線イヤホンから流れる色んな国の人が織り成したメロディで心と体を彩った青春時代。

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最近は5〜60年代の曲を聴くことがマイブームだ。エディット・ピアフのエネルギッシュな力強い歌声を聴くとパワーを貰えるし、スキータ・デイビスの包み込むような明るい歌声を聴いて気分を高揚させることもしばしば。

音楽を通してその国の人の感性や文化、政治的な主張を知ることができるような気がする。私は政治に興味がある方ではないし、行動するような能動的なタイプではない。自分の殻に閉じこもってばかり。
でも、音楽というツールを介すと徐々に興味が沸いて色々知りたくなって調べることが多い。

政治的には日本とはあまり相性の良くないとされる国の曲も積極的に聴きたいと思う。
最終的にみんな目指すところは同じ世界平和だと思うから、「音楽に国境はない」という言葉を心から信じていたい。

これからも、リズムに乗りながらゆるく世界と繋がっていたい。一方的な繋がり方かもしれないけれど、これでいいのだ。

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これは余談だが、信じないくせに懲りずにまた占いをしてもらい前世は中国の商人だったと言われた。販売している雑貨が洒落ていて良かったのと、売り上げが良かったのとで、同業者から嫉妬され嫌がらせにあっていたという。

確かに中国文化にはなぜか小さな頃から憧れの気持ちを抱いていたし、実家の隣人は中国人でよくお世話になっていたので腑に落ちるところがあった。結局私は占いが好きなのだろう……。

前世住んでいたとされる中国は勿論、いつか色んな国に足を運んで、その土地の音楽をはじめ文化に身を委ねたい。