現在、大学1年生。学びたいことを明確にして大学にきたはずだったけれど、まだ低年次課程なので専門科目の授業はなかなかないし、むしろ力学とか情報とか、何に使うのかよく分からないことまで習っている。

文系科目も取らなければいけない。面白いかも、と思ったものを選択して受講しているが、時々つまらない日もある。希望のコースに進むためには高いGPA(GradePointAverage)をとる必要があるので、それを目標に頑張っている。

専門以外のことも広く学んで視野を広げて欲しい、という大学側の思いがあるらしいが、それらの必要性はまだよく分からない。理系なのに数学も物理も苦手だから、テスト前は大苦戦。友達と助け合って何とかやっているが、ここに来てよかったのだろうかと思ってしまうこともある。

1年生だけどどうしても生物の勉強がしたくて、高校時代からお世話になっている教授の研究室を定期的に訪れてみたり、たまに募集が来る希望者だけが参加する実習に応募したりしている。自分で動かないと専門科目に触れられないのは不便だが、与えられる勉強と違って学べた時の充実感はある。そのうち嫌というほど習うことになるのだろうけれど。

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高校時代の私にとって、学びの先にあるもの。それは紛れもなく大学生活だった。大学生活だけを見据えて、あの過酷な日々を乗り越えてきた。

では、大学生になった私にとって、学びの先にあるものは?就職だろうか。先輩方の進路を見ると、理系学部出身なのに文系っぽい職種に就職していたり、全く関わりのない業種に就いたりしている。仕事と大学での学びは必ずしも結びついているわけではないようだ。

私は現在研究職に就きたいと思っているが、それは果たして実現するのだろうか。今の学びは研究者としての未来にどのように繋がっているのだろうか。

今の私が思うに、大学での学びは、どうやら就職のためのものではさそうだ。教養を高めて自分を磨いたり、興味関心を満たしたりするためのものだと思う。

大学の講義では興味のあることもないこともたくさん学ぶけれど、単位を落とさない程度に、自分の好きなままに学べばいいのだろう。好きなことを、好きなだけ。もちろんさぼることは簡単だが、学ぼうと思えばいくらでも学べる。

大学こそが、主体的で自分にとって意義のある、言わば真の学びを得られる場所なのだ。

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そう思えたから、今年の夏にはたくさんの学びに挑戦するつもりだ。集中講義を2つと他大学の公開講義の受講が決まっていて、研究機関のプログラムにも挑戦する。

バイト終わりの空き時間には久しぶりに図書館に行って、専門書でも読んでみようかな。資格取得に向けての試験対策もしなければ。

地元の友達とも会う予定。様々な学部に進学しているから面白い話が聞けそう。知識欲を思う存分満たして、お腹いっぱいになれる夏にしたい。

大学生の私にとっての、学びの先にあるもの。それはたくさんのことを吸収して成長した、輝く私だ。