私は華の20代を謳歌中。
確かに愛おしくて貴重な時間だと感じています。

でもそれって20代だから?なのかなとふと思うときはあります。

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巷には、人生の9割は20代決まるとか、20代でついた差は取り戻せないとか、30歳を手前に明暗が分かれているとか、30歳になったら人間関係を絞りなさいなどと20代が自由で大切な時期という認識を与える教えが多いように感じます。

実際、20代の大切さを説く本や論をたくさん耳にしてきたものです。

目上の人とたくさん出会ってきた私は、「若いって羨ましい」「若いのに素晴らしい」とよく言われたものでした。

大好きなミリオンセラー作家本田健さんの著書でも「20代のうちにやっておきたいこと」という本があり、なんども熟読したものでした。

では20代で人生は決まるのでしょうか?

確かに20代は独身の人が多く、自分のやりたいことに使える時間が多いから挑戦しやすいというのは一理あるとも思います。

「家庭があるから〇〇ができない~」というのはわかるような気がする一方で、違和感もあります。

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人生の時間をすべて自分の時間と大きく捉えると、家庭を持つことを決めたのも自分自身なのでそれも自分の時間と言えます。

そう思うと20代も30代も40代も50代もどの年代であっても自分の時間をすべて生きているのです。

その中でも20代をどう過ごしたのかが未来に影響を与えることは確かです。

習慣が人をつくるというように、長年の繰り返している行動がその人を作っていくと思います。

一方で、「20代で人生が決まる」というのは少し違和感があります。

20代で人生が決まるのかは人それぞれでしょう。

「20代で人生が決まる」とか「明暗が決まる」というのは、”人との比較”が前提に展開されていることに気づかされます。

過去の自分と比べる自愛が体得されていれば、人生が決まるかは自分で決めるものであり、それは自分の物差しで決めていいものだとわかります。

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ただ、まだまだ資本主義が残る日本においては、比較する人が多数派です。

だから本で出す時もそのようなコピーをつけたほうが売れるのです。
著者自身が心からそう思っているかはまた別問題と言えます。

これは昨今ものすごく売れている「20代」とつく本の著者と直接お話して、私自身が感じたことでした。

情報を受け取る側でなく発信する側を体験していくと、この仕掛ける側の視点が身につき、過度に情報に踊らされることも少なくなります。

売るためのものと本質を別で捉えていく。
何で人生が決まるのかはあなたがいつからでも決めていいのです。

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「もう歳だから……」と勝手に思い込み人生を決めるのも本人の自由だと思います。

顔が見えない誰かの幸せの基準でなく、自分の確固たる基準を形成していきたいと思う。

その上で、20代に憧れる大人も多いから、せっかくなら大切に生きようと思います。

ひとつ、人生をかけたいと思う面白い問いを見つけること。ふたつ、世界中を旅すること。
みっつ、忘れられないほどの大恋愛をすること

何にだってなれるって堂々と言える20代。
ちょっと寝不足でもなんとでもなる20代。
自分のことに全時間を投下できる今を強く生きていきたいな。