「夜眠れなくてついついスマホを見てしまうんです」そんな人がいたらまずは、「スマホ見るのはやめたほうがいいよ。本とかのほうがいいんじゃない」って言いたい。それでも「やっぱりスマホを見てしまうんです」と言われた時には、「じゃあいいけど、絶対にLINEの友達一覧を見て回ることだけはやめな」って伝えたい。これをやるとますます眠れなくなることを私は知っているからだ。

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私は交友関係を長期的に維持するのが恐らく苦手で、小学校、中学校、高校、大学、それぞれグループに属していたし、その時々で親友と呼べる相手も何人かいた。しかし、卒業と同時にあまり連絡を取らないようになって疎遠になってしまい、気づけば各ステージで現在もやりとりがあるのはほんの数人という状態だ。

逆に私の妹なんかはいつまでも小中学校の友達複数名と飲みに出かけたりしているので、交友関係の維持が得意なんだろうなぁと羨ましくなる。きっと一昔前までは、こうして疎遠になった相手の近況など、なんらかの人伝いでしか知る由がなかったはずだが、今はLINEのアイコンからその人の近況を、その人が幸せに過ごしていることを、いとも簡単に知ることができてしまう。

あぁ〇〇ちゃん結婚したのか、式挙げたのか、この子はこどもまで産まれてるんだ。△△ちゃんの写真は海外かな。旅行かな、住んでいるのかな。仕事で成功してお金稼いでそうだな。

知るというよりは察するという表現が近いのかもしれないが、このように疎遠になった人の幸せを勝手に浴びて、自分の人生のコマが遅れを取っているような気持ちになる。だから、眠れないからってLINEの友達一覧をパトロールするのは絶対にやめたほうがいいと強く伝えたいのだ。

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私がここまで強い気持ちで、眠れないあなたに訴えるのは何故か。それは、やめたほうがいいとわかっていてもこの自傷行為をついつい繰り返してしまった過去があるからだ。見なければいいのに、そこに情報があると知りたくなる。ダラダラと見てしまう。そして勝手に落ち込む。

だから、暫く連絡を取っていない相手、具体的にいうと2年を目安として何もやりとりのない相手の連絡先は全て「削除」した。これはブロックではないので、相手がメッセージを送れば問題なく受信することができるし、ずっと連絡がなかった人と突然再開することはこれまでを振り返ってもほとんどなかったから支障はないだろうと判断した。見ない方がいいから、見ない。そう決めて実行できる意志の強い人ならこんなことしなくてもいいのかもしれない。私にその強さはなかったので、もう、「できない」ようにした。

友達一覧のパトロールを「できない」ようにしてその後どうなったのか。現時点での回答は「全然問題ない」「削除してよかった」だ。そもそもずっと使っていなかった連絡先なので、誰のことを消したっけな、と思い出せない人も多い。LINEの友達を減らすと、ただでさえ少ない友達がもっと減ったような気がして恥ずかしく感じるんじゃないかと心のどこかで思っていたが、全然そんなことはなかった。むしろ、交流のない人の成功に落ち込む時間を、今なお私の友達一覧に居てくれる友人を大切にする時間にしていこうという前向きな気持ちになれた。

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眠れない夜、LINEに限らずInstagramやXで知人のパトロールはしないように伝えたい。どうしてもやめられず苦しんでいるなら、できないようにしたらいい。それであなたが困る場面はきっとそう沢山は訪れないし、本当に大切にするものだけを残して、今日はその人と幸せに過ごす未来を考えながら寝るのはどうだろう。