20代でしたいこと。友達と遊びたいし、ひとりでカフェ巡りとか博物館巡りとかもしたいし、旅行も行きたいし、帰省もしたいし、結婚もしたい。できれば20代のうちにひとりめのこどもを授かりたい。
そのためにはお金がいる。稼いで貯めておかなくてはいけない。
だけど心身ともに削るようにして働いていたら心身ともに壊れて、回復まで1年半もかかった。20代の1年半は大きい。
履歴書には空白ができた。面接を受けるたびに聞かれる、「どうして辞めたのですか」「この期間は何をしていたのですか」。
正直に「鬱で休養していました」なんて言ったところで落とされるだけかもしれない。
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私は鬱な20代を過ごしたかったわけじゃない。不安障害でパニック障害な20代を過ごしたかったわけじゃない。ヘルプマークをつけたくてつけていたわけじゃない。
20代でしたいことを考えると同時に、洪水のようにしたくなかったこと、なりたくなかったことが溢れてくる。それらは涙になって流れていってくれるし、もう抗うつ剤を飲まなくていいくらいに復活しているから耐えられるけれど。
思い描いていた20代とかけ離れてしまっていて、おかしいなぁ。
まわりの友達は入社してもう2年目とかで。道外のテーマパークとかに遊びに行ってて、キラキラしてて。私も行きたいけどお金が心配で行けない。
みんな不安じゃないのかな。奨学金の返済に、結婚とか子育てに必要なお金に、老後の資金に。今の生活をいつまで続けられるのかさえも不安だ。不安で泣きそうになって楽しめるわけがない。
北海道から出て日本中を旅してみたいけど飛行機は高いしそんな簡単に飛び回れない。そもそも体力だってない。
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心身を壊した時に夢も捨てた。
夢を捨ててフリーターになった私が遊びにお金を使うのを、許せない私がいる。
誰かと遊んでも楽しめない。疲れて身体が沈むだけ。下手したらバイトも行けなくなってニートになるんじゃないかって思うと怖いから、安全牌な選択をしようとしている。
夢を捨てた選択は間違いじゃなかったと思いたい。夢より命が大事なはずなんだ。
そう思っているし、頭ではわかっているのに、捨てた夢のことを思うと今でも苦しくなる。
12歳の時に憧れて、追い続けて21歳になってやっと手に入れたあの星をたった一年で捨ててしまった。20代のうちはずっと夢を走り抜けたい私だっていたのだ。壊れなければ夢を描き続けたかった。星を見続けたかった。
私がもっと強かったなら。私が20代でしたいことはそれだった。
でも私にはできなかったから。孤独感と不安感でいっぱいになりながら、知らない土地で、嫌味を言ってくる人と夢を追いかけるなんてできなかったから。
だから私は私の人生をより良くするための選択を20代のうちにしたい。
夢を捨てたなら、新たな道を選んで掴んでいきたい。
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人生は選択だらけだ。
そして人生が80年だというのなら、20代の選択はきっと人生に大きく影響するだろう。
どんな選択も人生も間違いじゃないと思うけど、できることなら自分の人生をもっと面白くする選択をしたい。
なんて、それがどんな人生か想像もつかないけれど……。
今日も私は迷って間違えて転んで汚れて、たまに泣きながら、それでも人生をやめずに道を選び進んでいく。