彼氏をつくるためには物理的な余裕が必要。気づいた私が始めたことは

今の生活に恋人が入る余地が物理的にないと、実際に恋人ができないと書いてある書き物を複数見た。
仕事や趣味、女友達だけで生活が充実しているなら、そこに彼氏が入る隙間はないということだ。
実際に彼氏ができたことを想定して、その生活を想像してものを買うということが書いてあった。そうすれば、彼氏が実際にできたときに、準備ができていなかったと慌てなくていいし、心理的にも心の準備ができるというメリットがある。
私が最初にこの文章を見た時は、食器を1枚買うところを2セット買うようにした。
最近はさらに踏み込んで、来客用の布団は持っているが、使うためには日干ししたほうが良くて、すぐに使えないので、エアーベッドを買ってみた。
本当は相手のために新しいマグカップと部屋着を買いたいのだが、相手にも好みの色があると思うのであえて買っていない。
その代わり、色が関係ないワイングラスと、日本酒用のおちょこを買った。
あとはスリッパを買いたいと思う。
逆の立場だと、自分専用のものや自分のことを想って買ってくれたものがあれば嬉しいが、同時に重いと感じてしまうこともあると思った。
そして本当に自分のために買ってくれたのか気になってしまうとも思った。
前の彼女のために買っていたものを、自分にも再利用している可能性もぬぐいされないなと思ってしまうからだ。
大学生の頃に、授業が一緒だったクラスメイトから「葵衣と付き合っても忙しそうだから付き合いたくない」 と言われたことがある。
彼はクラスメイト以上の何ものでもなかったが、振り返ってみて彼の言動は的を得ていたと思う。
なぜなら私は、大学生の時は授業以外の時間はほとんどバイトやサークルをしていたし 、実家から通っていたので通学時間も長かった。あまり空いている時間がなく、忙しなかった。
学生時代ずっと彼氏が欲しいと思っていたが、 物理的に彼氏のために割く時間がなかったのは事実だと思う。
それを別の学部で、週に数回しか顔を合わせないクラスメイトにバレてしまっているということは、親しい人や彼氏候補になる人には、私は忙しい人と必ず認識されているというわけだ。
社会人になってからも基本的にはずっと仕事をしていて、最近は休日働くことはなくなったが、平日は夜遅くまで残業をしていた。
土曜日にエネルギーがフル充電されて始まることはないような仕事が中心の生活を送っていた。
仕事以外が生活に入ってくる余裕がなかったが、彼氏がほしいと思っていた。
蓋を開けると結果的に彼氏はできなかったのだが……。
今は部署異動をして、仕事のピークがわかるようになった関係で、いつ時間があっていつ忙しくなるのか把握できるようになった。
それによって自然に心に余裕が持てるようになった。
今は物理的にも余裕があるので、彼氏はいつできてもおかしくないはずだと思うが、そう簡単にことは運ばないことをひしひしと感じている。
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