高校3年生の2月。
私は、所属していた部活動の最後の交流会で、1年生の頃からずっと好きだった彼とLINEを交換しました。
その場では少し話をしただけでした。解散後、家に帰りスマホを見ると、さっそく彼からのLINEが。彼らしいシンプルな文面で、「今日はありがとう、今まで部活動お疲れ様でした。」と綴られていました。その一文がとても嬉しく、気付いてすぐに返信したのをよく覚えています。

数週間後に地元を離れ、北海道の大学に行ってしまう彼からの告白

それから、彼とは頻繁にやり取りをするようになりました。初めのうちは、部活動の話や家で飼っているペットの話を。だんだんと、中身なんてほとんどない話をするくらいに親しくなっていきました。

ある日、ふとお互いの進路の話になったとき、彼が北海道の大学に進学をすることを知りました。
私は地元で進学を決めていた為、数週間後に彼は遠くに行ってしまう、と酷く落ち込みました。

次の日の夜、彼から着信が。
いつもはLINEだけなのに、と驚きながらも、いつも通り他愛のない話をして、そろそろ寝ようかとなったとき。

「俺、〇〇(私)のこと好きなんだと思う。」

突然の告白に私が何も言えずにいると、彼は言葉を続けました。
「もうすぐ会えなくなるのに、無責任なこと言ってごめんね。ただ、どうしても伝えておきたいと思って。」

残りの時間を一緒に過ごしたくて、期間限定の交際開始

少しの沈黙。
私は自分の気持ちも彼に伝えました。
1年生の頃からずっと貴方が好きだったこと、両想いで嬉しいということ、けれど遠距離恋愛は自分にはできないということ。

そこで私達は、彼が旅立つまでの期間限定で、付き合うことにしました。別れが辛くなるのもわかっていて、それでも残りの時間を一緒に過ごしたいと思ったから。

卒業式以外の登校が既に終わっていた私達は、連日一緒に出掛けました。カラオケやショッピング、お家デートもしました。普通の恋人のように、手も繋いでキスもして。
家にいる時間も惜しくて、毎晩通話をかけ合って。
別れが決まっていたからこそ、2人ともここまで盛り上がったのかも知れません。

だからこそ別れまではあっという間で。
私は泣きじゃくりながら飛行機に乗る彼を見送りました。彼は私に「ずっと大好きだよ。」と言って、飛行機に乗り込みました。

最後のラインが届いてから3年、未だに彼のことは忘れらないまま

最後のLINEは、彼が無事に新千歳空港に着いたことの報告と新居の写真。
それからは、毎日していたLINEも通話もパタッと無くなりました。こんなにあっさり無くなってしまうと、なんだか自分だけが彼を好きだったような気がしてきて、何度も泣きました。お互い、別れたからには連絡してはいけないような雰囲気もあり、LINEを送ることもできませんでした。

時が経つのは早いもので、別れてからはもう3年になります。
その後何度か恋人が出来ましたが、未だに彼のことは忘れらないまま。

彼は元気にしているのでしょうか。
もしも関東の会社に内定を貰っていたら、なんて淡い期待を込めて、久しぶりにLINEを送ってみようと思います。