私はつい悪気がなく、一言多い時がある。

大学の時に同じサークルだった友人AとB。常に一緒にいたメンバーという訳ではないけれど、それぞれ仲良くしていて、たまに3人で遊ぶこともあった。

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社会人になって、それぞれが違う職場に就職した。友人Bは、しばらく新卒入社した会社で頑張っていたけれど、色々と大変だったみたいで転職を決意。そこで県内の就職先を探していた時に、ちょうど友人Aと同じ職場で中途入社の募集があったようで、無事採用されて、就職した。

決まった段階で、友人Aにも報告して、一緒に頑張ろうねと言い合っていたらしいけれど。いざ仕事が始まると、友人B曰く、同じ事務所でも部署が違うだけで全然会えないし、見かけてもなかなか話せていないとのことだった。

直接その時の思いを友人Aに聞いた訳ではない。でも、急に同じ職場に友人が来て、戸惑いがあったのかもしれない。

どことなく、ぎこちない空気感が伝わってきて、あんまり二人の関係がうまくいっていないのかな?と、私も感じていた。

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そんな中、友人Aが大学時代から長く付き合っていた彼からプロポーズされた、と私と友人Aを含めた4人のLINEグループに報告があった。大学の時は、その4人で遊ぶことが多かった。

友人の嬉しい報告におめでとうと言い合い、いち早く報告してくれたらしく、まだ限られた人にしか言っていないし、入籍も先だから他の人には言わないでもらえると嬉しいなという友人Aの言葉に、分かったと返した。そうだよね、タイミングがあるもんね。

もちろん言わないように、私自身気をつけていた。だけど、言ってしまったのだ。今でも後悔している。もう少し慎重になるべきだったと言われればそれまでで。でも、その時の私は本当に悪気はなくて。それ以外に何か出来たとも思えないから、難しい。

そんな報告からしばらく経って、友人Bと遊んでいた日。私から友人Aの話をすることもなく、むしろあまり関係が良くないのかな、とその頃は話題に触れないようにしていた。

そして、友人Bが嬉しそうに「Aと会社で話せたの!」と言ってきた。
「良かったね!」
とそこで終われれば良かったのだけど、「じゃあ、聞いた?」と続けてしまったのだ。このタイミングで話せたと言うことは!と先走ってしまった。

そして案の定友人Bからは「何を?」
ああ、やってしまった……。後悔しても時間は巻き戻せない。

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詳細を話すことはもちろん避けながらも、Aがプロポーズされたという話をすることになってしまった。Bも、そっか〜良かった!!と本当に嬉しそうにしていたけど、本当は本人から聞きたかっただろうな。

そしてまたしばらくして、友人AからLINEが来た。自分がしたことなのだから自業自得だけど、控えめに、でもはっきりと「Bに話しちゃったんだね、直接報告したかったな。他の人には言わないでね」と。

友人Bが、会社で次にAと会った時に、聞いたよ!おめでとう!と話しかけたらしかった。

決してわざとでは無いけれど、他の人に言わないという約束を破ってしまったという紛れもない事実がそこにあった。Aには、もちろん謝罪の言葉を入れた。

後日、友人Aからは、わざというような子じゃないもんね、私も言いすぎてごめんね、と言われた。

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今となっては、関係性も今まで通り。物理的な距離がある分、会う頻度はあまり多くないけれど、少なくとも年に1回は友人AにもBにも会っている。

でも、棘は消えてくれなくて、私の頭の片隅で未だにわだかまりとして残っている。

それ以来、こういった類の話には少し身構えてしまう。

共通の友人が多い私には、地雷がいくつも転がっている。皆でこそ会っていないものの、それぞれとは個別に会ったりしていて、誰々がこうらしい、今はどうらしいという話をしたりされたりする。

すると、どこまで話を聞いているかとか分からなくて、時々、あ、その話は知らなかったということも良くある。

同じ過ちを繰り返さないように。
ちょっと難しい、最近の課題。