無職だけどなぜか心は軽い。仕事辞めて気付いた本当にやりたいこと
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2024年はまさに「波瀾万丈」な1年だった。
新卒で入った会社に適応できず1月からメンタルクリニックに通い始め、5月についにうつ病になり6月から休職。今後の人生への不安で焦りに駆られ急いで転職。8月には仕事を辞め、住んでいた家を引き払い、転職先に近いところに住み始めた。
そして9月から新しい職場。10月に急に解雇を通告され、ずっと夢だった海外就職も最終選考で落ち、11月からは無職……。
このエッセイを書いている今現在は実家に帰ってきて、無職として年を越そうとしている。
2024年は厄年か?良い事がなさすぎる。去年書いた2023年振り返りのエッセイを見ると「2024年は良い年だったなと思える1年にしたい」と書いていた。2024年は口が滑っても良い1年とは言えない、むしろ23年生きてきた中で最悪の1年だった。
去年の今頃はちゃんと働いていて、1人暮らしをしていて、貯金もあった。今は無職で、貯金を切り崩して生活していて、親や友人からの視線が痛い。
でも、不思議と去年よりも明るい気持ちで過ごせている。仕事はないし、働く気もないし、短期離職を2回もしてしまって職歴はボロボロだし、これから先どうしていけばいいのか不安はある。だがなぜか心は軽い。
働いていた頃は、このまま働いて何になるのか、こんなところにいる意味はあるのかずっと考えていた。自分が進んでいる道は間違っていて、自分は馬鹿で惨めで、生きている意味なんてないという考えにずっと支配されていた。仕事のストレスで好きなことへの興味も薄れていって、誰にも会いたくなくて、自分という人間がどんどん希薄になっていって怖かった。
そんな状態になりながらも仕事を辞められなかったのは、お金や社会的地位を失うのが怖くて怖くて仕方がなかったからだ。自分の人生が失敗していることを認めたくなかった。新卒の会社でそれなりの期間勤めて、そこで昇進して、皆が歩むような普通の幸せな人生を送りたかった。
けれど一度失ってしまえば「あーなんかもうどうでもいいな」と思う。希望も金も未来もない無職だけど、去年のことを考えると「仕事辞めてよかったな〜」としか思えない。
結果的に2024年は悪いことばかりだったが、挑戦の年でもあった。うつ病になりながら語学の勉強を頑張ったり、転職をしたり、海外で生活できるプログラムに挑戦してみたり(結果は最終選考で落ちたけど)、Youtubeを始めたり、シェアハウスに住んでみたり、引っ越しを3回もしたり、体当たりの1年だった。
それらをやってみて分かったことは、私はやりたいこと以外はやりたくないということ。ずっと外国語が好きで、海外に行きたかった。でも私より頭が良くて外国語ができる人なんていくらでもいる。だから私なんかが海外で働きたいなんて考えることはおこがましいと思っていた。
でも、もうここまで人生が駄目になっちゃったんだからいっそやりたいことやるしかなくない?私は海外で暮らしてみたい。フランス語を人に教えることができるレベルまで上手くなりたい。翻訳家になりたい。文章を書いてお金を得たい。満員電車に乗らない生活をしたい。雇われてお金を稼ぐのではなく、自分1人の力でお金を稼いでみたい。
2025年は夢を実現するために行動を起こす1年にしたい。
秋にフランスへワーキングホリデーに行こうと考えている。きっと来年はフランスで年を越しているだろう。
来年の今頃は、夢を1つでも叶えた自分でいたい。その時、自分はどう感じているんだろう。
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