一週間で北海道を縦断。雄大な自然と住む人たちが交錯する面白い場所
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はじめての北海道。
向かう先は、世界遺産「知床」。
ちょうど2月の頭の時期で、流氷がやってくる最終週をむかえていた。
生まれてはじめての北海道は、オホーツクの女満別空港で降りた。すぐ近くの網走から、期間限定の「流氷おーろら号」というサンセットクルーズに乗って、雄大な北海道の流氷を眺めた。
初日は、最初の目的地である大空町へレンタカーを借りて行った。大空町には有名な「メルヘンの丘」があり、きっと夏に来ても、アルプスのハイジに出てきそうな緑生い茂る壮観だ。
そこが、冬に来ると、真っ白な雪の絨毯で、静かな銀世界が広がっている。しとしと降る雪の結晶が、おともなく積もり積もった雪の絨毯に落ちていく。
ドライブロードの白樺畑も、この世のものとは思えないほどの美しい銀世界だった。
その次は、徐々に南下していき、白糠町という釧路の方面に向かった。釧路は釧路で、「工場夜景」や哀愁ただよう「漁師町」を彷彿とさせた。釧路駅前には、「KUSHIRO」というオーナメントが赤い光でライトアップされており、なんとも冬の雪の夜にマッチしている。
一人で来たら寂しい街かもしれないが、この度は同僚と来ていたので、辺り一面、写真を撮って終わった。
今回は、一週間で、北から徐々に南下していく旅だったので、その次は、帯広にある鹿追町というところにいった。
鹿追町は、さすが十勝の農業地帯だ。
閑静な住宅街と、農地が広がっている。ユネスコのジオパークにも指定されている、緑豊かな町だそう。農業地帯は、静かで、温かみのある木の温もりを感じる民間が多く、生活感あふれる町だなと思った。
泊まったホテルの朝食には、十勝の搾りたての牛乳とパンがでてきた。
窓の外に広がる銀世界を静かに眺めながら、鹿追での朝食を堪能した。なんとも贅沢な朝ごはんの時間だった。
そういえば、寝ている間もつもりつもる雪に、外界のほとんどの音が吸収され、「しん」とした静けさが広がる夜だった。そんな鹿追町の静けさと、室内の暖炉の火に包まれるかのように、羽毛布団をかぶってホテルで眠ってしまった。
最後は、夕張市にいった。夕張市は、昭和レトロの景観が残っていた。当時、「映画の街」としてもうたっていたのか、昭和の景色がそのまま封印されたような様子だった。
夕焼けがとても綺麗で、地元の方々が温かい人が多く、その美しい夕焼けを目に焼き付けるようにして、夕張を出た。
最後は、新千歳空港から帰るため、札幌でレンタカーを返した。
札幌では、スープカレーと、ジンギスカンと味噌ラーメンを食べた。繁華街である、「すすきの」は、サッポロビールの電光掲示板に、カニ道楽のカニの看板などが、ネオンを発していた。
渋谷のように大きな横断交差点があるのだが、そこも雪が舞い降りていて、見上げると、まつ毛に雪がつくほどだった。
一週間、北海道を縦断したが、やはり北海道は色々な景色があって面白い。
雄大な自然も、そこに住む人々も、すべてが交錯して「面白い町」という印象だ。
来年の冬も、飛行機で、また北海道に行きたいなと思っている。
そんな、忘れられない、目に焼き付くような景色が多い、一週間の北海道旅であった。
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