もちろん小さい頃から、高いから買えない、安いから買えるということはあったけれど、モノの金額と品質を考えるようになったのは、きっと大学生の頃。

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一人暮らしが始まり、親の援助を受けながら、アルバイトも始めた。身の回り物を全て自分で選んで買う、自由に使えるお金が増えて、必然的にモノの金額や品質を考える機会は増えた。

とりあえずスーパーは数ヶ所まわって、1番安いところに。

サークルでは、グループのみんなで服を揃えるという機会も多くなり、ファストファッションは重宝した。

家賃、授業料、仕送りと固定費のほとんどを援助してもらっていた私は、特別高いブランド物を買うとか、常に贅沢な生活はしていなくても、多少は余裕がある生活。食品や日用品は基本的には安いものを買っていたけれど、たまに環境にやさしい洗剤とかを選ぶこともあった。最安値の商品と比べると、2,3倍はする洗剤。使ってみると泡立ちはあまり良くなく、結局1回で使う量は増え、1,2回で買うのはやめた。

それでも友人と旅行に行く機会が増えたりなんだりで、お金が減っていくと新しいアルバイトを増やしたりして、それなりに学生生活を終えた。

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社会人になると、安い給料に対して一気に増えていく出費。これまで親を頼っていた固定費を自分で支払うようになると、手元に残るお金はみるみるうちに減っていく。

生活費を出来るだけ抑えるために、今でも大学時代と同じスーパーに通い、出来るだけ安い物を。プライベートブランドの商品が出ていれば、一度は試してみる。もちろん経費をおさえているから安い訳で、食品であれば少し気になる原材料が入っていたり、消耗品であれば、品質はそれ以外のものよりも劣ってしまったり。色々と試してみて、自分が許容できる価格と品質のバランスを考えて選んでいる。

そうしてある程度、自分のお金で生活を続けながら、歳を重ねていくと、自然と健康のこととか、生活の中でこれには気を遣いたいなという部分が出てくる。 

ファストファッションで安くて品質が少し劣ってしまう流行り物を買うよりも、少し高くても好きなデザインの服を長く着たい。農薬とか身体に害があるような野菜やお肉は避けて、出来るだけ国産の、地産地消のモノを買いたい。 環境に負荷をかけてしまう商品よりも、環境のことを考えた商品を選びたい。

決して高級品を買いたいとか、贅沢をしたいという訳ではない。

でも現実は難しい。安くて上がらない給与と、食品、消耗品、ガソリン、家賃。全ての価格が上がっている今。値上げも仕方ないよなと思いつつ、毎年毎年、生活にかけられるお金も減っていく。

もちろん品質の良いモノを選びたい。でもそう言ったものは、他にも沢山出回っている同じ商品と比較するとお高めで、中々手が届かないのが現実。サステナブル、エコフレンドリー、リサイクル、カーボンニュートラル。自分の身体のために、環境、地球のために、選びたいのに選べない。

もちろん安いから悪いという訳でない。安くても使いやすかったり、ちょうど良かったり、意外と長持ちしたり、良いものも沢山ある。高ければ何を買っても品質が良い、使いやすいとは限らない。

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もっと稼げる職に就けと言われればそれまでだけれど。

これからも節約に勤しみながらも、日々取捨選択していこう。自分がかけられる値段を見極めながらも、出来るだけ身体に良いものを。一気には買えなくても、1つずつでも、高くても品質の良い長く使える物を。