生粋の東京人だった私が地方転職して感じる、地方と都会のお金の違い
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私は4年半前、東京から地方転職した。「結婚をして主人に帯同」ではない。ずっと東京生まれ・育ちだったが、ある時、単身で中国地方のあるローカルの会社に転職した。
20代後半で、1人、東京から地方に転職して思ったこと。
➀飲食店は18:30で閉まってしまう。夜道が暗いのにどこか慣れず、わざわざ21:00までやっているイオン(巨大スーパー)へ毎日来て、過ごしていた。イオンに来ると、フードコートなどに人がちらほらおり、夜も営業しているので、どこか都会の名残りを感じられた。
➁現地の人たちは、車通勤がほとんどで、就業時間もほぼ残業がない。そのため、朝や夕方の通勤前後の時間帯は、道が非常に混んでいる。その代わり、電車はスカスカ。
➂家庭ゴミを捨てるにも、指定された市のゴミ袋が有料なため、意外とお金がかかる。「ゴミ袋が市の指定で有料」というのは、東京の23区以外でも、一応あるらしいが、生粋の東京人の私からすると驚きだった。
➃野菜や駐車場代は15%くらい東京より安い。でも、外食や家賃は、東京と大きな差はない。
家賃は、1人暮らしの1DK(6畳半くらい)で、平均5〜5.5万円が相場だ。もちろん新築などではなく、築30年以上だ。都内でも頑張れば、広尾で8万円の部屋などもあるので、正直驚きだった。部屋の広さや立地、新しさやクオリティも高くないので、私からすると、正直、バカバカしいなと思ってしまった。
➄現地価格のため、もちろん年収も下がった。それから、買い物をするにも、何が必需品で、何が嗜好品なのかよく考えて買い物するようになった。地方は、東京と違い、ファッションの流行りの変化が激しいわけでもないし、美容や雑貨なども新作商品で溢れているわけでもないので、東京でしていた「無駄遣い」はしなくなった。
➅自然が多く、人も少ないし、週末はやることがないので(都内と違い、ウィンドウショッピングできる場所などがない)、自然と外に出て運動するようになった。
➆美容室のクオリティが、東京よりも愕然と下がった…。これは、結構私にとって痛手だったので、なんだかんだ理由をつけて、結局博多や神戸など、いまだに都市に行って、髪を切っている。
とにかく、地方転職して、ファッションや雑貨、お菓子などの消費的な生活(無駄遣い)をしなくなったし、代わりに、自炊したり外でお金のかからない運動をするようになった。私は、この健康的な暮らしに満足している。
たまに、東京に帰省すると、逆に思うことがある。
東京は、たしかに稼げる場所であるけれど、ファッションや雑貨、お菓子は、選択肢で溢れかえっているし、特にファッションなんて、ワンシーズンでガラッと変わってしまう。私は、そんな空しいものにお金を費やしていたんだな……と反省した。
今は以前と比べて化粧品や服にお金をかけていないが、日々の食べ物や健康に気をつけて過ごしているため、ダイエットも成功したし、肌艶も良い。むしろ、高級化粧品に頼らない生活なので、栄養学や日頃からできる美容情報を取り入れて、生活習慣を意識している。
この方が、結局、見た目も中身も健康的で長期的にはいいんだなと思っている。
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