どれだけ便利になっても現金はマスト。スマホ決済が苦手な私の主張

お金のやりくり上手・下手って何で決まるんだろう?私は主に2つの要素が関係していると思う。
まず1つ目は、何にどれだけのお金を使うかということだ。私はというと、「体験すること」に最も多くお金を使っている。テーマパーク、美術館、それらに伴う交通費といった具合だ。
私は体験することにあまりお金を惜しまない。理由は、おそらく価値が高いと思っているから。体験というのは、大なり小なり肌で感じるアクティビティで、その分、満たされる量も多い気がする。本や雑貨などのグッズを買うのも満たされるけれど、体験には少し及ばない面がある。また、体験はその場限りなので、同じ金額で比較した時に、後々手元に残るグッズよりも価値が何倍も高いと捉えている。限られた時間でいかに目の前のことを味わい、吸収するか。それが体験の醍醐味だと思う。
2つ目は、買い物をする時、どのようにお金を支払うかということだ。これは様々な決済手段が存在する現代ならではかもしれない。私の場合は、現金、電子マネー、クレジットカードの3種類だ。
いつからか、いわゆる「〇〇ペイ」と呼ばれるようなスマホ決済が出現した。スマホ決済はスマホがお財布代わりになるため、スマホを持っていればお財布を持っていなくても買い物ができる。便利かもしれないが、私はスマホ決済を利用していない。なぜなら、スマホがお財布代わりになることに苦手意識があるからだ。
スマホ1つで買い物できるのは便利かもしれないけれど、全てのお店がスマホ決済を使える訳ではない。となると、やはり外出時はお財布を持たないと不安だ。それに、スマホ決済を利用する場合、スマホもお財布、お財布もお財布でなんだかお財布を2つ持っているかのようで荷が重い。スマホを万が一落とした時や、機種変更をする時のことを考えるとアナログ人間の私にとっては気が遠くなってしまう。
スマホ決済のメリットとして便利の他に還元が考えられると思う。買い物をした時に、一部をポイントとして還元してくれるといった具合だ。これはスマホ決済だけでなく、電子マネーやクレジットカードなどのキャッシュレス決済にも当てはまると考えられる。同じ金額を払うなら、ポイントとして還元される方がありがたい。これが、いわゆる「ポイ活」というやつだろう。
現金の場合、その場で支払って終わりのイメージがあるけれど、最近では現金でもポイントを付けられるカードも見かける。今や単に現金のみで買い物を済ますのはもったいないのかもしれない。いかにその場に合った決済手段を利用してポイントをためるかが上手にお金をやりくりするカギかもしれない。私も還元の目的で電子マネーやクレジットカードを利用している。逆に現金で支払うケースは滅多にない。現金でしか支払いができないケースやよほど少額の買い物の時ぐらいだ。その証拠に新しい1万円札と千円札は何度も手にしているけれど、五千円札って手にしたっけ?といったレベルだ。新紙幣が発行されてから、かれこれ半年ぐらい経とうとしているのに。
便利な世の中においては現金の位置付けがキャッスレス決済に比べて低いかもしれないけれど、決してそんなことはないと思う。普段はあまり日の目を浴びないかもしれないけれど、非常時こそ一番現金が活躍すると思う。大規模な災害が起こった時、通信障害が起こった時など何らかの原因でキャッシュレス決済ができなくなった時でも現金があれば何とかなるのではないだろうか。スマホ決済においては、スマホの充電がなくなったり、急に故障するケースだってある。もちろんキャッスレス決済専用のお店もあるかもしれないけれど、私の知る範囲ではほぼ見かけたことがない。いざとなった時、一番頼りになるのは現金だと思う。
今や多種多様な決済手段が現れて、それらを賢く使いこなすことが生きる術だと言えそうだ。最近見たテレビ番組で、お財布に1円も入っていない人の割合はどれくらいか国民にアンケートを行ったところ、1割にも満たない結果だったそうだ。やはり、どんなに世の中が便利になっても現金を持ち歩く習慣は根強く残っていると言えそうだ。いざという時のためにも現金を持ち歩くことを忘れないでおきたい。
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