私には、小さい頃から変わらない好きなものがある。

出会いのきっかけは兄と従兄弟の影響から。自分から好きになったのは、5歳のときだった。初めて、テレビで生放送を観たことから始まった。そのアニメの主人公が窮地に立たされながらも楽しんで乗り越えようとする姿を観て好きになった。そのキャラクターに限らず、他のキャラクターたちの主人公を思いやる一面や、また主人公とは別に闘っても一緒に闘っているんだというセリフやその懸命に闘い続ける姿を観て、更にその他のキャラクターたちも好きになった。

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また、小学校、中学校、高校と上がっていくにつれて、好きだけど離れる必要があるかもと思い、そのアニメを見なくなった時期があった。そして、高校2年に上がったときに、そのアニメが映画化すると知り何の気なしに観たことから、また好きになった。それから、途中で読むことや買って揃えることも諦めていた漫画も集めるようになった。

そのころ、高校では、学校の勉強と部活を何とか両立することを目指して頑張っていた。いい結果もあれば、悪い結果もあるものだが、上手くいかずに落ち込んでいた時もあった。その時に、支えてくれたのが、そのアニメだった。

主人公が最後まで諦めずに懸命に闘い続ける姿を観て、下を向いて落ち込んでいた私励まされた。バレーをしている時も、最後まで諦めずに頑張るキャラクターたちの姿を思い出して頑張り続けた。大学受験不合格の結果が届いたときも、その姿にいつも励まされた。その後無事に別の大学に入学でき、初めて地方から上京したおかげで、初めてアニメの関連のイベントに参加した。とても嬉しかったし、何よりこれからも応援していこうと思た。

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大学卒業後、得意だった英語を生かして英語の先生として学校で働くことになった。仕事はとてもハードで、私が思っている以上に過酷なものだった。その時また、そのアニメのキャラクターの過酷な状況でも最後まで諦めずに、仲間の力を借りて一緒に闘う姿も思い出した。そのおかげで、めげずに最後まで働き続けることが出来た。

その後、私の体調が急変したため、退職して別の人生を考えることにした。だが正直、転職して新たな人生を送るということは不可能に感じた。死にたくてしょうがなくて、食を一度もしなかった日もあった。

先生でいる自分で終わりたい気持ちもあった。だけど、そのアニメのキャラクターの姿を思い出すと、涙が止まらず、気づいたらご飯を何度も無理やりでも食べようとする自分がいた。この時期は、家族や身内の親戚から大学でお世話になった先生にもたくさんの迷惑をかけた。自分自身、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。これ以上の迷惑はかけまいと、復帰に向けて、ジムに通って体力を向上して、読書をして教養力を鍛えた。キャラクターの闘っている姿を観ることはジムに通うモチベーションになった。通い続けて、体力だけでなく、筋力も鍛えられた。

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私にとって、そのアニメのキャラクターたちの窮地に立たされながらも最後まで自分と信じる仲間の為に闘う姿、負けが見えている勝負でも、最後まで諦めず立ち向かって闘う姿は、自信と勇気をくれる宝物だと思った。私にとって、彼らは憧れでもあり、生まれて初めてできた推しだった。

最後に、私が英語を得意になったこととアメリカにホームステイしたかったことのきっかけも、そのアニメの影響だった。だから、私の人生を作り出してくれたものだと言える。いつも上手くいかずに泣き虫で自信のないおとなしい女の子に、きっかけと元気、希望をもくれた推しに感謝しかない。私は彼らに恥じぬよう人生を全うしたいと思う。