みんなが作ってくれた「私の畑」に、今年は挑戦の種を蒔き育てていく

BUCKET LIST 2025を作った。
BUCKET LISTとは「死ぬまでにやりたいことのリスト」のことで、アメリカの映画で有名になった言葉だ。
私は毎年その年のやりたいことリストを作っていて、今年も2025年度版を作成し、やりたいことを100個記入した。つまり、BUCKET LIST 2025とは「2025年に私がやり遂げたいことリスト」である。
私には今年やりたいことがたくさんある。なぜなら学生最後の年を迎え、自由に使える時間が多い年だからだ。
昨年は就職活動の影響で、自分と向き合う時間が多かった。自分はどんな人間なのか、どんな価値観を持っているのか、どんな経験をしてきたのか、いわゆる自己分析をした。
しかし自分1人で考えるだけではどうしても楽しさが足りないと感じたので、まずはここまで育ててくれた家族に協力してもらった。さらに6歳からの幼馴染たちとも、互いに自己分析をしながら意見を交換した。
「○○はいつもみんなが仲良く遊べるようにしてくれてたよなあ」、「AIにはできない心にあたたかさをくれるよね」。幼い頃から一緒に過ごしてきた友人が、彼らから見た「私」を素直に伝えてくれることはこれ以上ない喜びだった。
さらに昨年は成人式を記念して、小学校の卒業時に埋めたタイムカプセルを掘り出した。その中には1年生から6年生までのそれぞれの担任の先生が、1人1人に宛てて書いてくださった手紙が入っていた。今思えば恥ずかしいエピソード、6年間で成長したところ、何よりも先生たちからの愛情が伝わる温かい文章だった。
「優しく思いやりを持ってみんなに接してくれてありがとう。これからもその素晴らしい優しさ、大切にしてね」という言葉は特に印象的だった。自分がどのような子供だったのか、どんな経験をして育ってきたのかを振り返り、今の「私」が作られた過程を深く見つめることができた。
今年のBUCKET LISTはただやりたいことだけではなく、苦手なこと、かなり挑戦的なものも書いてみた。私の弱みでもあるが慎重になりすぎてしまうため、少し興味があることでも、壁が高いものであると躊躇してしまう。この弱みも家族と話していて気付いたものだ。
それでも今回それをやろうとしたのはなぜだろうか。それは家族や幼馴染、先生からの言葉があったからだ。
自分だけでは気づかなかった私の本当の強み。正直な話、1人で自己分析をしたときには、恥ずかしさからか中々自分の良いところを書き出せなかった。
しかしいつも私に関わって、良いところを見ていてくれた人たちが私にはたくさんいたのだ。そしてそのような人たちに見守られて、楽しいこと、嬉しいこと、緊張すること、辛いこと、数えきれないほどの多様な体験をしてきた。だからそんな素晴らしい人々に囲まれた環境で過ごした中で作られた「私」ならば、どんなに険しい壁でも乗り越えられると思うのだ。
2025年、私は留学に挑戦する。ワクワクする反面、言葉の壁や文化の違い、様々な不安がある。けれど、大丈夫。私はこれまで周りの優しさや愛情、時には厳しさを受けて育ってきた。
みんなは私に「私の畑」を作ってくれたのだ。その畑を基盤に、今後は思い切って挑戦の種をまき、育てていく番だと感じている。困難に直面して成長が止まりそうな時には、畑にしっかりと根付いた自分の強みを信じ、諦めずにそれを育てていく覚悟がある。
今、この時期にそのことに気づけたおかげで私は自分の強みと弱みを認識し、次のステップに進む準備ができた。この気づきをくれた家族や周りの人々に心から感謝したい。
2025年12月31日、BUCKET LIST 2025のすべてにチェックがつき、一歩成長した「私」に会えますように。
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