24歳の挑戦、「誰かのために働く」という目標へスタートを切った

「急性ストレス障害」
診断書をもって私は職場に向かうが、涙と情けなさでいっぱいになって道中でしゃがみこんでしまった。新卒カードは一度きりなのに、ずっと夢にみていた職業が叶ったばかりだったのに。私は社会人1年目にして休職を繰り返してしまうことになる。
原因は、私の凸凹とメンタルの弱さが原因だったと思う。
学生時代は「天然だね」だけで済んでいたのが、社会人になってからは取り返しのつかないミスが次々に起こるようになった。同時進行で仕事ができないため、いつも締め切りギリギリで提出し、臨機応変な対応にはついていけず、今何が起こっているのかも把握できていない上、大事な書類まで紛失し職員全員で探してもらうことにもなった。
パソコンにはやる事リストの付箋だけが増えていくばかりで、残業しても、早出勤しても仕事をこなすことはできなかった。ミーティングに参加しても、何を話しているのか理解できず、メモを見返すと暗号化されたような文字が並んでいた。
ゴールデンウイークに実家に帰省した際に、父親に仕事での悩みを相談するが、「最初は誰もがみんなそうだ」「慣れるようになれば仕事も出来るようになる」と根性論で応援してくれ、私はただただ不安でいっぱいだった。
ゴールデンウイーク明け、私は、当たりくじを引いたかのように、まさかの出来事に遭遇する。施設が停電となり、 パソコンも起動せず、アラームが鳴り続ける。じゃんじゃん電話も掛かって来るが、何から対処していいか分からない私は、マニュアル書を読みながら、涙ながらにシステム室にむかって走り続けた。
しかし、アラームは止まらず、パソコンも戻らない。応援が来るまで、私は何もできなかった。ただ謝ることしかできなかった。
翌日ウイルス攻撃を受けていたことが分かるが、私のせいで、とんでもない迷惑を掛けてしまったと涙が止まらなくなった。気づいたころには、食べても吐いて戻してしまう、夜も眠れない日が続き、休職と復職を繰り返したのち、私は退職することとなった。
その後地元の心療クリニックを受診して発達障害の傾向があることを指摘される。しかし周りに相談しても、「みんなあることだ」「考えすぎ」でまとめられてしまい、自分には理解者はいないのだと孤独を感じた。
もう死んだ方がよっぽどマシなのかもしれないと考え涙する夜もあった。
それでも主治医の先生が「あなたに合う環境はきっとある」と寄り添ってくださり、今はパートタイムで週3日の勤務をはじめ、3か月が経過した。
「こんな現状で自立できているわけがない」と現実味のある言葉を掛けていただくときもある。しかしこの3か月私は今できる最大限を取り組んで向き合っている。
今まで謝ってばかりだったけれど、「ありがとう」「来てくれてよかったよ」と職場の人が声を掛けて下さったときは、心が温かくなった。
凸凹もあるけれど、自立もできていないかもしれないけれど、一歩ずつ進んで行きたい。
私という一番の味方とともに、「誰かのために働く」という目標をもってスタートを切ったばかり。24歳挑戦はこれからだ。
同じような境遇の人、今一人で悩んでいるすべての人へ。
周りへの理解・協力を得るのはこんなにも大変なことなのだと、実感させられた日々でした。
でも休職するあなたもどんなあなたであっても、何一つだめなんかじゃない。
たった一つしかない身体と心を大切にしてください。もし、自分なんてと責めたくなった日には、今日を生きた自分に拍手を贈ってほしいです。なぜなら、この世界にあなたは必要だから。一人ぼっちじゃない。
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