私は、婦人科系疾患である子宮内膜症と卵巣チョコレート嚢胞に罹患している。現在も治療中であるが、過去病状が悪化していた際に退職や休職を検討した。

結論からお伝えすると、私はどちらの選択肢も選ばなかった。一時的に雇用形態を正社員からパートに切り替えて働き方を変えることを選んだのだ。

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うつ病大国日本、退職代行なんて言葉が身近にある私たちの〝今〟には昔よりも多くの方法を選ぶ自由がある。人間関係や職場の責任感やストレスから精神的に、また私のように疾患が原因で身体的に休職を視野に入れている人は多くいると思う。

しかし、休職を選ぶ前に少し考えてみてほしい。その選択肢が本当に貴方を幸せにしてくれるのかどうかを。

私の場合の話だが、元々生理が重い学生だった。生理と付き合っていくうちに次第に布団から起き上がれない、冷や汗が出るくらいの痛みがあり立ち上がれないなど日常生活に支障が出始めて病院受診の運びとなった。

受診当初から卵巣に血液が逆流する事でかなりの痛みを伴う事やデータ上、一般の方の5倍マズイ数値だった事もあり手術を勧められていた。しかし、手術をする事で不妊のリスクや入院が必要になることを聞き手術を断った。

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それから実に6年間、現在まで病気と内服のみで付き合っている。良くなったり悪くなったり一進一退でいたが、一時期かなり悪かった。その際、焦りもあった私は治療に専念したいと思い周りが見えない状態になっていた。

ストレスや不規則な生活は良くないと主治医にき、看護師という仕事の責任感からくるストレスや1週間に2回ある夜勤業務を排除するため退職も視野に入れるくらい視界は狭窄し真っ暗になっていた。

家族とも相談し休職も話題に上がった。

現状を上司にできる限りの言葉を尽くして説明し、休職または退職するか業務を少し配慮していただけないかと相談した。ストレスも要因であり、夜勤中から明けは特に体調を崩し微熱、出血や腹痛を伴う苦痛があること。夜勤回数をせめて減らして貰えないかなど。

しかし、現状夜勤ができる職員が少ない事や正社員雇用での採用のため難しい。と渋い顔。夜勤ができないと正社員として雇い続ける事は難しいしボーナス支給額も満額出せなくなる。しばらくの間はパート雇用に切り替えてみてはどうか。そう言われた。

辞めるか休むか。そこまで追い込まれていた考えの私にはまさに青天の霹靂だった。

正社員に拘っていたわけでもなかったので、パートに変えてもらえればある程度ゆとりができるからだ。夜勤は無く、退勤時間も早く、休みも増え規則正しくストレスの少ない生活。まさに、今望んでいたものだ!と。

急に勤務形態を変えたことで周りの目が気になったり治療状況を根掘り葉掘り聞かれないかと心配にもなったがそういったことは杞憂に終わり、一時的にではあるがパート雇用となった。

それから、数年治療を続けていき2週間に1回の通院が1ヶ月に1回、3ヶ月に1回と間隔が空いていき病状も比例し落ち着いていった。

現在は腹痛や出血も稀であり、内服でコントロールできている。 正社員雇用にも戻り、私生活も仕事も両立満足な状態だ。

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時々、あの時休職を選んでいたならどのような自分になっていたのだろう?と考える事がある。

もっと早く、病気は良くなっていた?休職してしっかり休んでいたなら、痛み止めも効かず涙を流し痛がった時間は短かったか?と。

それでも、仕事を少しでも続ける。休職しないという選択をした私は病状が落ち着いてから直ぐに復帰しブランクもなく働き続けている。

私は、大変だけどこの仕事が好きだ。死ぬまで続けていきたいと思っている。だから、過去の自分が休職を選ばなくて良かったと思っている。

皆さんも、必要な時に休む選択をする大切さと休まず他の選択を探す難しさを感じたことはありますか?

そんな休職にまつわる私と仕事のお話でした。