流れに身を任せ見つけた海岸線。浄化されるような感覚に包まれた

旅行は、私に新しい風を吹かせてくれる。リフレッシュとともに、今までの自分にはなかった感覚をくれる。特に行き当たりばったりで訪れた場所や、流れに任せて訪ねた場所は想像以上に大きなものをくれる。
鎌倉に行ったときのこと。本来は計画をしていなかったが、天気が良かったので、海に行ってみることにした。最寄り駅に着いて、予定とは反対の方向へ向かう。少し歩けば、海岸線につき、海と道を隔てる壁が見える。切れ目を探して、壁に沿うように歩いていけば、潮の匂いが鼻をかすめた。切れ目に着くと、広く果てしない海が広がっていた。地平線があり、視界いっぱいに広がる海と空。砂浜に進めば、大きくなる波の音。
すべてが浄化されるような感覚に包まれた。計画や予定、時間など関係なく、ただ立ち尽くしているだけで十分だった。仕事とか、家族とか、いろんな悩みごとが私にまとわりつく。それらを忘れてここにいていいと言われているもみたいで、晴れやかな、清々しくもある気持ちにさせてくれた。
旅はいいものだ。毎年訪れている場所には行くことにしている。小旅行ながら、とても有意義な時間になっている。これからは、行き詰まったときや悩んでいるときこそ行ってみよう。
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