仕事では「結婚して一人前」が判断基準に。独身の私は難ありなのか

本当にひどい話だが、仕事の場面では「前にあの人は依頼したことをちゃんとやってくれなかったな」とか、「問い合わせをしても的を得た答えが来ることはないから別の人に聞こう」とか「絶対その人の上司にメールが転送されて、上司にも一から背景を説明することになる」と思ってしまうことがある。
また、ある人の前評判を時に、「あの人は◯◯だから」といった感じで言われてしまうと、その印象を持ってしまう。
それが良い噂であったら良いのだが、だいたいは良くない噂を聞くことになる。
それはお互いに気持ちのいいことではないし、逆に自分がそうやって知らないところでネガティブなレッテルを貼られていると考えると、とても悲しい気持ちになる。
最近気のおけない先輩と話した中で、結婚してるのか結婚していないのかという基準で人を見てしまうことがあるという話題があった。
年齢が上の独身の人に嫌なことを言われたときに、「あの人は結婚していないから」とか「子供がいないから」 というフィルターをかけて見てしまうが、自分もすでにそう見られている可能性があるという恐怖に怯えていると言っていた。
結婚しているかいないかでその人の人間性が決まることは絶対にないのだが、一昔前の結婚して一人前といった1つの基準が、その人がどんな人か判断する軸になっていることには同意してしまった。
ビジネスの場ではやはり自分のブランディングが大切ではないかと思った。
どんな風に仕事に向き合っているかは、一緒に深く仕事をしてみないと分からない。
しかし、時として浅い関係だった人と急にがっつり向き合って仕事をする必要が出てくることがある。
その場合事前にその人がどんな人か周りの人に聞く。その時に良い印象を伝えてもらわないと仕事がやりにくくなる。
そういう時に自分がどのように紹介されているか気になるものだ。
上司にとっては独身で子どももおらず、通勤時間も短い私は使い勝手が良いはずだ。
それなのに結婚をしてからが一人前の理論がどこかで前提にあるのか、結婚して、子供がいる人の方が人間性がしっかりしてそう、責任感もありそうということで良い評価になり、出世するのは、頑張ってきたことが報われないようで納得できない。
今の部署に来てまもなく1年が経とうとしている。
最初は仕事を頑張る人として認められていたと思うが、そろそろメッキが剥がれてきて、そんなに仕事が完璧ではないということが明るみに出そうだ。
4月になればまた人事異動があり、新しい部署の人が入ってくるので、人見知りな私はまた猫をかぶらなければならない。
会社にいる年月も長くなり、素の自分のままで働ける場面も多くなってきたと思う。
しかし、完全にありのままの自分にはなりきれてないところもあるので、やはり他人からどう思われているか気になってしまう。
自分が「あの人は結婚してもないし、子供もいないから」と言われても動じなくなれるのか。今はまだ自分が望んでいる状況ではないので、胸を張っていられる自信がない。
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