性別って難しい。どんな服を着たってどんなお仕事に就いたって、たいていの場合には一度でも顔を合わせれば、すぐにわかってしまう。そして、性別による特性やイメージは、私たちの希望とは全く関りのないところで勝手に大きくなる。女だから優秀じゃない、お仕事に真剣ではないし嫌なことがあったらすぐに逃げる。適当な対応をしても怒らないだろう。そんなイメージから、真剣に向き合ってもらえずに、期限を破られたり、中途半端な情報だけしか連携されなかったり、女というだけで嫌な思いをしたことが私にはある。でも、声を大きくして言いたいのは、相手によって態度を変えるような人はその程度ってことだ。

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私のお仕事は、各社の担当者とやり取りをして社内の状況から解決策を提案したりシステムの導入をサポートしたり、システムエンジニアとシステムユーザの橋渡しみたいなものだ。実際に、ユーザとして使うわけではないし、システムでどんなことができるのか詳しいわけでもない。だからこそ、両者から教えてもらうそれぞれの情報が重要になる。さすがにおかしいと思えば調べるし、他の人に質問したりもするが、基本的には、教えてもらった情報が正しいものとして、解決策を考える。

でも、若いから女だからという理由で、情報がもらえないこともある。本当に困って、上司に相談し上司から伝えてもらうと、それまで聞いたことがないような情報が出てきたりするのだ。1度ならまだしも同じようなことが何度も続いたり、明らかに態度や言葉使いが違ったり、私の何かがそういう態度にしているんだろうな感じ時がたびたびある。

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そんなことが続いた時、新しく担当した会社の担当者から上司にお褒めの言葉が伝えられた。私が直接聞いたものでないが、若いのにしっかり対応してもらえて安心して任せれたというものだった。上司の説明を聞いたところ、最初の挨拶に伺ったときに若いからと心配していたということだった。懸念していたからこそ、細かい情報や進捗の報告を求めてしまったが、連携した情報をしっかり読み理解することはもちろん、率先して進捗や会議の手配をしてくれて助かったということだった。

新しく担当した会社の担当者から褒めてもらったお仕事の進め方は、何度も経験したなかなか情報連携してくれない担当者とやり取りして進めないといけない」状況の中で私が身に着けたものだと思う。若いから女だからという理由で真剣に対応してくれない相手に対して、出来る限りきっちりと私のお仕事をするように意識していた。そして、今回お褒めの言葉をくれた新しい会社の担当者の人はそれに気づいてくれたのだ。

もし、私が男性だったらもっと簡単にお仕事を進められたかもしれない。でも、そんな仮定をしたところで何も起こらないし、女だからってだけで相手にされないなんて思いたくない。強かな私は、私を相手にしない相手からもいろんな状況に対する対応方法を学びながら、前に、先に、進んでいける。