高校の時のお話です。私は特進コースという勉強を頑張るコースにいました。クラスは3年間メンバーが同じでした。そのコースは大学入学が目的で、私の学力だとかなり勉強しないと厳しい状態でした。1年生の模試では、英語がクラス最下位でした。

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しかし、私は長期留学がしたくて、留学制度が整っている外大を目指していました。留学を志した理由は、2つあります。

1つ目は、海外研修でハワイに行き、海外の大学に通う日本人の方が英語で現地の人と流暢にコミュニケーションを取っていて、それがすごくカッコよく思えたからです。2つ目は、日本にいたら無条件で家族や友達が助けてくれるけれど、海外でトラブルがあった時に自分の力で解決できるか試したい気持ちもありました。人間的に成長したいと強く思っていました。

幸い、私のコースの英語の先生はとても教え方が上手で、分かりやすく、英語の偏差値がどんどん上がっていきました。また、海外の話などをしてくださるたびに勉強へのモチベーションが上がりました。さらに、英語の先生は私の第一志望の大学出身で、大学の話が出るたびに胸が高まりました。

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高校3年生になると、毎日放課後図書室で自習して、家に帰ってからも夜遅くまで勉強しました。当時、勉強し始めた時は苦痛でしたが、だんだん問題が分かるようになると楽しくも思い始めました。何かに本気で打ち込んだことのない私にとって、今思えば貴重な経験だったと思います。

受験期を振り返ると、たくさんの人に支えられていたと感じます。私のやりたいこと(受験勉強)ができる環境がとても整っていました。学校の先生も夜遅くまで残って仕事をしていて、私のどんな質問にも分かりやすく答えてくださいました。また、両親は、お守りを買ってくれたり、健康的なご飯を毎日作ってくださったりしました。

最も印象に残っていることは、試験前日、学校に行くとクラスの複数の子から「頑張ってね!」とお菓子をもらったことです。中学生までは、1人でいることが多く、このような温かい贈り物をもらったことがなかったため、とても嬉しかったです。

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結果は、受けた大学全てに合格して、第一志望の大学に通えることになりました。合格したことを担任の先生に伝えると、周りにいたクラスメイトは拍手をしてくれました。3年間同じこのメンバーで過ごせてよかったと心から思いました。

大学に入ってからは、念願の2カ国留学ができました。机上での勉強だけではなく、ホームステイや韓国人とのシェアルーム、旅行や観光で現地の人と話すなどして、異文化に触れました。また、レベルの高い友達にも囲まれて、自分の視野が広がりました。高校生の時に勉強を頑張って良かったと強く思いました。

高校時代の、朝がくるまで勉強した日々は、今でも心に残っています。そして、全力で努力することは気持ちが良いことだとも実感しています。社会人になり、休日に障害福祉やマラソンのボランティア、ボーカルの習い事、大阪万博での開会式に行われる10000人の第九など、さまざまなことに挑戦しています。やるからにはどれも真剣に取り組もうと思っています。