2日間アリーナ席という奇跡。膨らむワクワク、想像する楽しさ

最近、好きなアーティストのライブのチケットを発券した。2日間当選したのだが、座席は発券してみないとわからない。席があまりにも遠かったらリセールしようと考えていたとき、発券可能な期間になったと通知がきた。
早速発券してみると、2日ともアリーナ席が当たっていた。これまでもいろんなアーティストのライブに行ったことがある私は、アリーナ席の尊さを知っている。どの場所であれ、アリーナ席というだけでとても嬉しくなるのだ。さらに、1日は列番号が浅く、メインステージから近い座席であることも判明した。すぐに座席の位置をサイトから確認し、なんとなくステージがどのように見えるのかを探った。前にも訪れたことのある会場で、公演の内容もおおよそわかるので、おそらくイメージ通りの見え方になるだろう。想像しただけでもワクワクした。
今回行くライブのアーティストを好きになったきっかけははっきりと覚えていない。その前に知っていて、曲も有名な曲であれば知っていた程度だ。ただ、最初に一般選考でライブに行けるかもしれない、と思ってチケットの抽選に申し込んだのが始まりだったように思う。そのライブが当選し、一番遠い立ち見席ではあったものの、楽しく満足げに帰ったのを覚えている。それからファンクラブに入り、ライブが開催されるとファンクラブ選考からチケットを入手して、ライブに行っている。アーティストごとにライブの色が違うので、お客さんがどのような盛り上がりをするのか、少しドキドキしていた。いざライブが始まると、次第に溶け込めているような楽しさを実感し、聞いたことのある曲、口ずさめる曲と周りのファンの反応を見ながら順応していった。2回目以降になると、印象に残った曲のノリ方は覚えていた。これだ、ここがいいんだよ、などと心のなかで味を噛み締めながら手を振った。
何回もライブに行けば、いろんな座席を経験するのだが、これまでにファンクラブ選考なのに後ろの方の席が当選したこともあった。もちろん、すべての席が対象になっているのだから、後ろの席が当たるのは当然だ。しかし、ファンクラブなら見やすい席が当たるのではないか、と期待してしまう私もいる。だからこそ、アリーナ席が当たるのは、とても運がいいと思える瞬間だ。また、当日にかなりいい見え方をする席であったときには心からガッツポーズをする。アーティストをここまで堪能できる席は他にないだろうというくらい、振る手も大きくなる。ライブ特有の合いの手は、ここぞとばかりの大声でノッている。
ライブ当日、イメージしている座席からの見え方は合っているだろうか。どのようなステージ構成だろうか。もうすぐやってくるライブ当日がとても楽しみで、待ち遠しい。
2日間アリーナ席という奇跡。少しだけ場所が違うので、その違いも楽しみたい。どちらにも見やすさがある席だと予想している。ここまでいい席が巡ることはあまりないので、今後の席がどうなってしまうのか怖いというのも同時に襲ってくるのだが、今は考えないでおこう。ラッキーな人は自分はラッキーだと思うように、私もラッキーだと思っているだけにしよう。いろんな心配はしないこと。そうすれば次回以降のライブも嬉しいことがあるかもしれない。
ライブの席がアリーナ席だったこと、最近あった、一番うれしかったこと。もっと小さな嬉しいことも、同じくらい嬉しいこともあるので、そういった嬉しかったことに出会えた瞬間は覚えておくことにする。ふとした時に、あの経験は嬉しかったと思い出すだけでも幸せな気持ちになることが今回わかった。嬉しかったことを見つけるだけでポジティブになれるのも、また新しい発見だ。そして見つけられた瞬間も楽しくなる。いいことばかりだな、と実感した。さて、ライブまで、アーティストの曲をたくさん聞いて、楽しみを膨らませておこう。
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