お互い同時に一目惚れしたらしいという奇跡に感謝、噛みしめる幸せ

私はとても一目惚れしやすいタイプで、おまけに恋愛体質。おまけに行動力が驚くほどあるのだ。一目惚れの思い出を遡るとたくさんありすぎて、何を書こうか悩んでしまうが、今回は一番直近の一目惚れのことを書こうと思う。
始まりは会社の寮での飲み会だった。4月の中旬に寮で、若手メンバーで新入社員の歓迎会を開いており、そこに私も呼び出された。私の会社は男性の若手社員限定で入れる寮が会社の近くにある。寮と言ってもシェアハウスのような構造で、各々の部屋はあるが、リビングやトイレ、シャワールームは共同になっている。
寮に行くと初めて顔を合わせる新入社員がたくさんいた。その中に私のドストライクな男の子がいた。彼は背が高く、目鼻立ちがはっきりしていて、おまけに関西弁。その時点で私は彼に釘付けになった。
関西人はコミュ力が高く、おちゃらけているイメージが強くあったが、彼はそんなことなく、部屋の端でswitchで盛り上がっている他のメンバーを眺めニコニコしながら静かにお酒を飲んでいた。私の6個も年下にもかかわらず、まるで同い年かのような落ち着きようにも強く惹かれた。
私は今までの恋愛の中で、自分から告白してお付き合いした人はみんな私の一目惚れから始まった恋ばかりで、この人好き!と思ったら、絶対自分のものにするまで諦めないタイプの人間だ。なので、私は飲み会に参加して5分で、彼を私のものにする!と心のうちで決めたのだ。
そのまま彼の連絡先を聞き、休日も飲みに誘ったり、みんなで遊びにいってささやかにアプローチしてみた。初めはとても静かで落ち着いていると思っていた彼だが、慣れてくると口数も増え、関西弁で冗談を言ってきたり、年下らしい無邪気な一面も垣間見え、気づけば私はさらに彼の虜になってしまっていた。
だがしかし、硬派すぎる彼には私のアプローチはなかなか響かず、1ヶ月が経った頃、彼から突然連絡が来た。
「えりかさん、今夜空いてます?飲み行きません?」このメッセージで私は舞い上がり、今夜絶対に決める!と意気込んで出かけた。
1軒目で食事をしつつ軽く飲み終わり、解散するか2軒目に行くかという絶妙な攻防戦の中、私の方から彼を家に誘った。彼が家に来て、2人で話しながら映画を1本見て、そろそろ帰ると言い出したとき、彼の方から突然「俺、えりかさんのこと好きなんですけど、でも今お酒も入ってて、こんな流れで言うのもよくないので、明日また会いに来ます!」と言い、靴を履いてバタバタと出ていってしまった。
私は呆気に取られ、夢か現実かもわからないままお酒の入った頭でぐるぐると考え、気づけば寝てしまっていた。
その次の日彼が再度自宅へ来て、正式に告白してくれて、お付き合いすることになった。」私は普段から一目惚れしやすいが一目惚れした相手には決まって私の方から告白していたので、こんなにスムーズに彼の方から告白してもらい、驚きでいっぱいだった。
後々、彼に「いつ私のこと好きになったの?」と聞いてみたところ、私が彼に一目惚れしたタイミングで彼も私に一目惚れしてくれていたらしい。こんな奇跡あるんだなーと思いながらも、神様に感謝しながら今の幸せを噛み締めている。
お互いのことは何も知らずに一目惚れから始まった恋だが、これからゆっくり時間をかけて、桜が咲く季節に出会った彼と、これからたくさんの季節を一緒に過ごしていきたいと思う。
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