ファミレスで夜通し語り合う幸せ。来世でも絶対3姉妹がいい!

今年のGWはどこかに行ったとか、何をしたとか特段思い出に残るようなことはしなかった。
バイトに明け暮れた日々を過ごした。今はサークルにも入っていないし、友人と遊ぶ予定もつくらなかった。学生は毎日が休日みたいなものなので、いつでも遊びに行ける。わざわざ人が多い休日に外出するのは気が進まなかった。
母はGWに家族で出かけたがっていて父に提案したけれど、計画は思うように進まず、そうしているうちにバイトのシフトが入ってしまった。面白そう、と感じるままにどんどんバイト先を増やしてしまった結果、今は4種類のバイトを掛け持ちしている。授業もゼミもあり、将来のことを本気で考え始めなければいけないのだけれど。私の性格上、予定を詰めこんで時間に限りがあると感じないと、いいパフォーマンスができないのだと思う。本当に最近は、夢の中でも働いてるくらいだが、それぞれ違う業種で日々学ぶことは多く、慣れてくるとやりがいも感じる。何より労働をしていると、こんな自分でも社会に必要とされている気がして、安心と幸福感を得られる。
3つ下の妹とは同じ大学に通っていて、毎日私の運転で朝は一緒に大学に行く。もう一人6つ下に妹がいるが、末の妹よりも大学生の妹の方が何でも話せて親友みたいな関係性。3姉妹仲がいいとは思うが、面白いことに性格はみんな違う。それでも、生まれ育った環境は同じなので、好きなアニメや映画はかぶるところがあって、それについて熱く語ったりもする。
GW、バイト三昧の中で唯一息抜きになったのは、バイト帰りに大学生の妹と夜ご飯に行って街をふらふらと歩いたことだった。近くでハンドメイドのイベントをしていてそれを見に行って、サイゼリヤに行って、少しお店を見て回った。
サイゼリヤでは、お腹いっぱいにならないかも、といくつか頼んでシェアをして、バイトの話とか家族のこと、他愛ない話をした。この何気ない日常は純度の高い宝石のように、価値あるものだ。だって、一番近いところで、日常のほとんどをリアルタイムで共有できる環境。こんな恵まれた状況は、これから先一生続くとは限らない。私は就職したら地元を離れる可能性が高いと思う。妹たちを取り巻く環境も各ライフステージによって、大きく変わるだろう。未来のことなど予想することは決してできないし、最悪の未来を想像して嘆きたくもない。だからこそ、今あるものに感謝して大事にしたいと思う。私たち姉妹は、喧嘩も頻繁にする。ときには存在をうるさく思ってしまうときもあって、親しき中にも礼儀ありだな、と喧嘩の後には自分の行いを反省することもある。ほどよい距離感を保ちたいな。
私は本当に、3姉妹に生まれてよかったと思う。ちぐはくな3人だけれど、絶妙にバランスを取り合っている。3つ子、とまではいかないかもしれないが、考え方や思っていることが近くて、お互いのことを十分に知っている。ときどき、その2人の妹と魂を分けて生まれてきたように感じることもある。ファミレスでどうでもいいことで笑って、夜通し語り合う小さな幸せ。きっと、大人になっても私たちは小さいときと変わらずに話をするのだと、なんとなく思ったりもする。私たちの愛おしい日常。来世でも絶対3姉妹に生まれようね!
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