いつも私を全力で支持し、絶対的な味方でいてくれた妹
「あの子がいたから」
このタイトルをみたとき、一番に思い浮かぶ顔がある。私の妹だ。一つ下になる彼女は、今年自分の夢を追いかけ、役者の道へと進みだした。
幼い頃からどちらかと言えば冷静で慎重派だった彼女。落ち着きなく幾度となくドジを重ねてきたわたしと比べれば、大分優等生だっただろう。そんな彼女が自分の夢にこぎだした。私にとってそれは本当に人生で2本指に入る嬉しいことだ。
彼女が誰のためでもなく彼女自身のために生きるのだから。そしてそう生きることが、ようやく彼女が苦しみながらもやっと掴んだ自分の愛し方でもあるように感じた。
私達は昔から、何かと喧嘩をしても結束力の高い仲のよい姉妹だった。
家庭環境に波風があったというビハインドはかなり大きかったかもしれない。互いに年齢以上に悟りを開いて、どこか人生に冷めているような感覚を持っていた。
それでも日常で起こる小さな笑いやふざけで、長すぎる10代という時間を繋いできた。彼女がいなければ私は生きるという選択肢を放棄していただろうし、何かあれば一番に相談するのも彼女だった。彼女はいつもわたしのことを否定するということをしなかった。
いま振り返れば、さすがにあの時は私もダメだったねという時ですら、彼女は私を全力で支持してくれたし、絶対的な味方でいてくれた。どれだけその小さくも力強い背中に助けられていただろうか。
過去のすべての彼女に会いに行ってハグしたい
彼女は、どちらかといえばポーカーフェイスで、いつも笑顔のたえないふわふわした女の子だった。それでも中には強い意思と炎をしんしんと燃やしていることを私だけが知っていて、それゆえに彼女が息を吐く行き場を探していることも知っていた。
彼女が本当に心から安らぎ、息を深く吐いていられる場所でありたいと思っていたけれど、彼女の優しさが上回って弱いところはあまりみせてこなかった気がする。
そんな彼女がいま、自分のために人生を費やし、彼女のために生きようとしている。私にとってどれだけ幸せであり嬉しいことであるだろうか。
ここまで来るのにどれだけ苦労し、涙を流したり、考えを巡らせたのかと思うと過去のすべての彼女に会いに行ってハグしたい。こんなに優しい子がいるのかなと思うような素晴らしい彼女。
あなたの存在が一番わたしの人生で嬉しいこと
私はいつも自慢に思い、思うだけでなく回りに自慢までしてしまう姉なのだけれど、彼女にそんな私の愛が届いていたらいいなと思う。
そしてたくさん分かりやすく届くように、できるだけ笑ってくれるように、幸せだと思う時間がすこしでも私が増やせるように、そんな風にして彼女の人生にかかわっていきたい。
昔の彼女が私にそうしてくれたように。
いつまでもいつまでもかわいい私の妹。
あなたがいたら私がいるよ。
生まれてきてくれてありがとう。
あなたの存在が一番わたしの人生で嬉しいこと。
そして一緒に笑い合いながらこれからも年を重ねていけたら幸せだな。
末永くよろしくね。
妹を溺愛するお姉ちゃんより