人生における食事の回数は約9万5千回。限られたなかで何を食べるか

朝6時30分、起床。朝食を食べ、着替えてメイクをする。
朝8時20分、出社。仕事はデスクワークではあるが、日々社内を駆け回らなければならず、バタバタとしている。昼食も食べる時間はあるが、ゆっくりと食べることはできないことが多い。
12時30分、昼食。昼食時間もしっかり1時間取れる日ばかりではなく、業務が延長して30分しか取れなかったり、電話対応やメール確認など仕事片手間に昼食を摂る。
17時30分、終業。残業は少ないが、10分から15分程度の仕事の延長はよくあるため、定時ぴったりに仕事を終われることは少ない。
18時30分、帰宅。帰宅後は夕食を食べ、お風呂に入り、ようやくのんびり過ごす。
22時、紅茶とおやつを食べる。そして、23時に就寝。
これが私の1日のルーティーン。仕事が大半を占める生活を送り、忙しい日々の中で、私の娯楽は食べることだ。
「一生の食事回数は決まっています」
大学の授業でその言葉を聞いた時、とても衝撃を受けたことを覚えている。
1日3食として、365日で1095食。女性の平均寿命は87歳で、赤ちゃんや幼児の時期はあるけれど、87年で計算して約9万5千食。病気にならず、好きなものを好きなように食べられる回数はそれよりもっと少ない。人生における食事の回数は、無限ではないのだ。
大学の授業でそのことに気づいた私は、1回1回の食事を大切にしようと思った。そして、食べることを楽しもうと思った。
その思考に至ってからは、好きなものを好きなように食べているため、食べることがストレス発散になっている。忙しい毎日でも、なんとか楽しく生きられているのは、自分の好きなものを食べているからだと思う。
健康的に生きるために、添加物を気にしたり、カロリーを気にしたり、炭水化物を気にしたり。間食をしないと決めていたり、手作りのものしか食べないと決めていたり。私の周りには、食に関してこだわりを持つ人がちらほらいる。
それはとても大切なことだと思う。健康維持は大事だし、それこそ早くから病気になってしまえば、美味しく食事を摂ることができる回数が減ってしまう。食事にこだわることを楽しんでいる人だっているだろう。ただ、毎日ハードワークで、仕事片手間に食事を摂ることも多い私は、添加物やカロリーを気にしながら食事を準備するのはかなり手間に思ってしまう。
1回1回の食事は、美味しく楽しくいただきたい。私にとっては、いろんなことを気にして食事を選ぶ時点で、美味しく楽しい食事にはならない。だから、食べたいものは食べたい時に食べるようにしている。
ほぼ毎日間食をしてしまうが、我慢をするとストレスになるから、基本的に我慢はしない。毎日の生活の中で1番楽しみなのは寝る前のおやつタイムだ。
とはいえ、本当に何も気にしないと、肥満や高血圧、糖尿病などいわゆる生活習慣病と言われる病気になるリスクは高い。先にも言った通り、早くから病気になれば、食べたいものが制限されて、幸せな食生活を送ることは難しくなる。だから、私は、ストレスにならない範囲で健康面に気を使うようにしている。
味噌汁や醤油は減塩のものにしたり、たまにはチョコレートじゃなくてフルーツを食べるようにしたり。健康と美味しい食事の両立ができるよう、多少は気をつけているつもりだ。
人生における食事回数は有限。好きなものを好きなように食べられる回数は、限られている。だからこそ、楽しい食生活を送り、幸せな人生にしたい。
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