選挙に行かない若者のひとりとして、今感じている正直な気持ち

私は選挙に行かない。
政治に興味がないわけでも、政治が信頼できずストライキしてるからでもない。
単純に、面倒だからだ。
自分で言うのもなんだが、正直これはかなりの大問題だと思うし、現代の選挙に行かない若者の代表例と言っても過言ではないと思う。なぜなら私の祖母は生前政治家で、政治に興味のある家族の中で育ち、私自身も政治家になろうかとたまに思うほどには政治に興味があるからだ。
祖母は町では知らない人はいないというほど有名な政治家だった。死去約30年の今でも「〇〇さんのお孫さんですか」だなんて声をかけられることがある。
祖母は、町で初めて女性議員となり、初の女性副議長になった。当時の女性としては珍しく、元気が良くて、活動的だった。特に子ども会の活動に精力的で、子どもたちを韓国に連れて行くなどし、町中の子供達から人気だったという。今ではこのご時世で子どもが多い町と知られ、祖母がその一助となっていたのではないかと思うと、孫としてなんだか誇らしい。
今でこそ女性活躍と言われているが、当時なんて女性は家庭にいるのが当たり前という時代だった。そんな中、祖母が立候補に至ったのは、祖父が関係していた。元々祖父に立候補しないかという声がかかっていた。しかし祖父はそれをいやがり、代わりに祖母に出てもらったらしい。
女性議員ということで最初はなんとも思われていなかったが、祖母がなんかになるに連れ、男性議員からのやっかみもあったと聞く。
祖母の葬式には1000人を超える人が弔問に訪れ、なかには大物議員もいたらしい。それを自慢に思っている祖父に育ってきたため、私には政治は身近なものだった。
高校の頃は毎回選挙にいくと信じて疑っていなかったし、政治学科に進むことも考える時期もあった。
でもなぜだろう。大学生になった頃くらいから、友達と遊んだり、バイトしたりと自分の時間を作ることで精一杯になった。また、政治的心情があったら、団体に所属するなど、選挙以外の方法があることを知ってしまった。そもそも私のたった一票がそこまで政治に反映されているのだろうかと疑わしくさえ思う。
ただ最近は選挙に行かなきゃな、と思うようになってきた。理由は地元議員と接する機会が増えたからだ。議員が実際にどんな仕事をしているのか間近で見るようになり、思いが少しずつ変わってきた。
若者の選挙率が低い理由はもっと若者と接することでわかってくるのではないだろうかと思う今日この頃である。
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