到着までが印象的だったマレーシアへの留学。貴重な3週間で得た学び

私が留学へ行ったのは、大学1年生の冬。3週間、マレーシアへ留学することを決めた。マレーシア留学のプログラムは、私の通っていた大学を通じておらず、同じ飛行機に乗る人がいなかったので一人で向かうことになった。
なんと、マレーシアまでの直行便が満席になっていて、途中のシンガポール(チャンギ)空港で乗り換える必要があった!出発当日、関西空港まで家族に送ってもらい、入場ゲートギリギリまで一緒にいてくれた。
「じゃあね!気をつけてね!行ってらっしゃい!」「行ってきます!」と別れて、入場ゲートをくぐった瞬間に、「うわ!どうしよう!本当にここから一人だ!」と不安いっぱいになった。
出発は夜だったから、飛行機内で寝る時間はあったのだけど、”シンガポール空港での乗り換え”というミッションがあったので、なかなか眠りにつくことができなかった。その間に、3本も映画を見た。
「センセイ君主」「未来のミライ」「あの頃、君を追いかけた」頭が冴えていたから、妙に細かいシーンを覚えている。さて、シンガポール空港につき、予習に予習を重ねた乗り換え場所までのルートをもくもくと進み、乗り換えの受付で「Trangit トランジット」と言ってチケットをもらい、ほっとした。
無事に、シンガポール→マレーシアの便に乗り換えることができた。私の、これから始まる3週間留学と同じくらい、このマレーシア到着までの道のりがとても印象に残った。
3週間の泊まる場所はマンションのような建物で、1部屋に5人泊まれる場所だった。
キッチンは共用、寝る部屋は2人で1つ、お風呂とシャワーは1つずつみたいな感じだった。
私が来た時は、すでに4人が利用していた。
留学して気づいたことが2つある。一つ目は、私は割と料理をするのだな、ということ。スーパーで卵やパン、お肉を買って、朝•夜はけっこうキッチンに立ってご飯を作っていた。マレーシアではあまりご飯を作る習慣がないと聞いたことがあったのだが、本当に朝から皆外でご飯を食べていて、テラスは人いっぱいでにぎわっていた。
二つ目に気づいたことは、授業中、先生が話している途中でも質問や意見を投げかけるということ。授業を受けている時、クラスにいた日本人4人ほどは、先生の話を黙って聞いているのだが、外国の人は先生の話に疑問がある時は「teacher!teacher!」と話しかけている。なるほど!対話式の授業もあるのだなと思った。
留学の途中で、日本人の子何人かが帰国する日を迎えたので、留学生日本人20人ほどが集まり、皆で夜ご飯を食べた。
ビアガーデンのような雰囲気で、大きなテーブルに次々と料理が運ばれてくる。皆、楽しそうで、お酒に酔いながらペラペラ話している。若い人も、おじさんも、おばさんも皆で話す雰囲気が本当に楽しくて、忘れられない一日だった。
マレーシアに来てまだ三日ほどしか立っていない頃、ホームシックになって「ドントウォーリー、ビーハッピー」を夜中に聴いていたこともあったけど、留学に行って本当に良かったと思う。自分の意見をそれぞれ伝え合う場があることって、私にとって貴重な機会だったと思う。
そして、留学に来ていたアラブ系の若い男の子に少しだけ恋をしていたことも留学の良い思い出である。
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