スマホなしには生きられない。海外一人旅で遭遇したトラブル

スマホを手放せたことは一度もない。強いていうなら飛行機の中くらいだろうか。それでも24時間も触らなかったことなんて経験はない。
小学生の頃は携帯を持っていなかったし、中学生の時は持っていたがスマホではなくガラケーで、ネットと繋がっていなかった。言われるとあの時どうしていたかわからないくらい、今私は常にスマホを持っている。
今回、私は1人で海外旅行に出かけた。目的地はイギリス。トランジットは中国だった。
一度、海外で携帯が故障したことがある。その時の経験があって、今回はいつ携帯が壊れてもいいように、チケットや旅程など色んなものを全て印刷していった。準備は十分なはずだった。
中国に到着してあることに気がついた。予約していたホテルが携帯の地図に全く出ないことだ。タクシーに乗ればいいやとタクシーに行ったところ、運転手さんはどこか別の場所に私を連れて行き、バスを待てと言われた。要はホテルが現在地から近すぎてタクシーに乗せたくないとのことだった。
いつまで経ってもバスは来ない。途方に暮れ、近くにいた人に聞いてみた。すると今度は英語が伝わらない。その人は携帯の翻訳機でスマホでタクシーを呼ぶように丁寧に教えてくれた。
とはいえタクシーの呼び方がわからない。ネットに繋いでなんとかタクシーの呼び方を調べ、深夜無事にホテルに着くことができた。
そうこうしてやっと目的地のイギリスに到着。イギリスは2度目。慣れているから大丈夫とたかを括っていたが、7年もの間に変わったことがある。現金がほぼ使えないということだ。現地はネット化が進んでいた。スマホの翻訳機を駆使し、わからないことはスマホで調べ、eTicketを使いスマホが大活躍の旅となった。
そして最後の訪問地、アイルランド。まず飛行機のチェックインがオンラインオンリーだった。スマホでうまくチェックインできなかった私はゲートに行った。しかし、現地チェックインには追加金が必要と言われた。払おうにもクレジットカードがなぜか使えない。新しいチケットを買うにもカードのセキュリティチェックが必要で、電話番号が使えない中では絶望的。運良く家族と連絡がついて新しいチケットを買うことができた。
トラブルはそれだけではない。飛行機の保安検査でバッテリーを取り上げられていた私は飛行機の中でついに充電が切れた。空港で充電できる場所を探したがどこにもない。やっと見つけたカフェでコーヒーを買って充電をしたものの、全く充電ができない。
焦った。これではホテルに行けない。
私の焦りに気がついた周りの人が優しいことに助けてくれてなんとか充電ができ、ことなきを得た。
最後に再び中国に戻った。前回タクシーを呼ぶのに四苦八苦した私は、次はホテルまで歩こうと思った。しかし、他国の交通ルールがわからない。それに、途中で携帯の充電が切れそうだ。近くに充電できそうな場所もなく焦った私は早歩きで行き、なんとか充電が切れる前にホテルに辿り着いた。
今回一人旅に行って気がついたことがある。スマホなしには生きられないということだ。スマホが全ての世界で私はすでに生きてるし、サービスそのもの全てがどんどんスマホありきに変わっている。これから何もかも電子化されてスマホなしでは何もできなくなるのだろう。こういう時に、本や語学力といったアナログな物や知識はやはりいいし必要だな、と改めて思った。
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