お盆休みの間に、24時間スマホから離れることを考えてみたが、結局、お盆の最終日になった。スマホを離れる、自身にはそう思わせるスキがなかった。

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理由を考えてみた。

この夏は旅行には行かず、平日にできなかった「お盆休みにしたいこと」をいくつか書き出した。

ワーキングスペースでの作業、推し活のためのオンラインライブのチケット取り、遠方に住む同期とのZoomトーク、外出先で入ったランチの注文。そして、こちらのエッセイ提出連絡もラインアプリからだった。

連絡ツールとしての電話やメールの使用はなくても、入っているアプリが必要になるのだ。
せっかく貯めているポイ活のポイントも逃したくない気持ちもある。
また外出時に腕時計をしないときは、スマホが時計の代わりになっている。

こうやって、できなかった理由は簡単に出てくる。

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年代的にも得意とは思っていないスマホ使いについて、使いこなしも十分とは思っていない。なのでとにかく日々前向きに対処しようとしているのに、一時的にでも休憩をしていたら、ますます取り残されそうな危機感さえ感じる。

ショップのポイントカードも勧められれば紙からアプリに移行し、支払いの時にはキャッシュレスアプリも使用する。行き先の情報、出先で地図を見る、気になった情報や言葉を調べるのも手元のスマホだ。

実家を離れてからは固定電話の契約もしていない。連絡や生活の中のツールもスマホとパソコンを使い分けているが、使い分けているからこそ、どちらも必要となる。申し込んだオンラインライブをパソコンで視聴をしているときも、横でスマホの着信音が鳴るとやはり見てしまう。
加えて、女性にとり夜間の「スマホの手持ち」は防犯のひとつになるため女性には必須だ。

例えばスマホが故障し、単に24時間全く使えなくなったとしても、家に置きっぱなしするだろうか。きっと、本体をお守りのように持ち歩いてしまいそうだ。

ただ、趣味の温活の施設内の浴室では、さすがに持ち込みを禁止されているため、お湯につかる2,3時間くらいはスマホ無しでボーッとできるということだ。
なのであらかじめ計画をすれば、24時間のスマホ断ちはできるのかもしれない。

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最近耳にしたのは、スマホ依存の疲労が #風呂キャンセル界隈 を生んでいるということ。疲れは単に年齢のせいだと思っていたが、それが事実なら世界中の特に先進国に住む人には問題になる。
スマホの電波の心配のない場所に住み、便利な環境にいる。これが健康被害となると、それは問題だ。#スマホキャンセル界隈 などは、はたして生まれるのだろうか。

もし災害が起こり、ある日突然、誰もがスマホが使えない状況になるときがあるとしたらどうだろう。スマホがなかった時代を過ごした自身の経験と知恵が、役に立つのだろうか。その年代のわたしは、非常時に限り、その方面の強みを持っているということになる。

街中でもかなり減っている公衆電話。非常時は通信規制の対象外で、停電でも使用できるらしい。しかも災害時は、無料で使用できるのだ。その設置場所をパターンとして予想することができる。家の近所でも電話ボックスをいくつか目にしている。
この公衆電話の存在も、そして使い方を知らない年代の人もいるのだ。

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スマホでの連絡手段が絶たれたなら、性格的に人見知りではないので、声を出して近くにいる人、ショップやコンビニに入り聞いたり頼ったりできると思う。
人が読める程度の文字は書けるので、手紙を書く生活も嫌いではない。
その頃のことを都度思い出して、その状況になったときに切り抜けることができるといいが。普段考えて備えるに越したことはないが、できれば災害は起こってほしくない。

スマホから離れて過ごしてみるという機会は、人を縛る電子機器から解き放たれ、開放感を味わう機会の意味もありつつ、またその経験が災害発生時に役立つのかもしれないと思えてきた。近いうちにやってみよう。