エゴサでよく見る「あの問題」についてお話したいと思います

師走、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

24歳まで師走を「しそう」と読んでいた私はというと、有難いことに『女子メンタル』出演以降、大変忙しくさせてもらっています。露出が増えるに伴い、エゴサの頻度も右肩上がりに増えていくもので……そんな時にどうしても引っかかってしまうワードがあるんです。

“峯岸はいつまでAKBにしがみつくのか”

グループのファンなのかどうかわからない人達の早く辞めろと言わんばかりの書き込みに遭遇し、胸を痛めることが多々ありました。たしかに、コンサートをやらないと卒業できないという決まりはないわけで、決意したのであれば早く辞めたらいいのに……そんな風に思う気持ちも分からなくはありません。

では何故、峯岸みなみはさっさと卒業しないのか。

自分でペラペラ話すのはあまり美しくないような気もするのですが、このままでは気持ちよく年を越すことができません。ということで、今回のコラムは「本当はまだまだAKBにいたいだけなんじゃないの?」と卒業詐欺を疑っている人に向けてのアンサーであり、来年への願いを込めた自分自身への決意表明です。

コンサートの延期が発表され、アイドル留年生となってからおよそ9カ月の間、卒業発表前と変わらずグッズが発売されたり、劇場に立ったり、
音楽特番では最後の一期生としてスポットを当ててもらうこともあり、ファンの方は私のアイドルとしての時間が増えたことをとても喜んでくれたし、私自身も気持ちを切り替え、想定していなかったボーナスタイムを心から楽しむようになりました。

一刻も早く卒業してしまった方がいいのでは…と不安に

その反面、あまりにあっけらかんと活動を続ける姿に疑問を持った“いつまでいるの勢力”からの不満の声を耳にすることも増え、なんとなく肩身は狭くなり、先の見えない宙ぶらりん状態を面白がれなくなっている自分がいました。

「最後のステージはリモートではなく会場で見守りたい」
そう言ってくれるファンの方も大勢いるはずのに、じわじわダメージを喰らったやわやわなスポンジみたいな心はマイナスな意見ばかりを吸収し、前向きな思考を濁らせていくのでした。こうして、コンサートなんかせずに一刻も早く卒業してしまった方がいいのではないかという考えが頭の中の大部分を占めるようになっていきました。

さっさと卒業しないのは、卒業コンサートで果たしたい約束があるから

そんな時、私はとある後輩との約束を思い出すんです。まだコロナが世間を脅かす前、AKBとしての目標やモチベーションがないというその子に「私の卒業コンサートはメンバーみんながAKBにいて良かったと思えるものにする」と言いました。その半分は本心であり、半分はその子を励ます為に咄嗟に口から出た言葉。そんな頼りない約束に、彼女は疑うことなく静かに頷いてくれました。

周りくどくなってしまいましたが、私がさっさと卒業しない理由。それは、卒業コンサートこそ私ができるグループへの最大の恩返しになるのではないかと考えているからです。

幾度となく立ち会ってきた卒業コンサート。その中でも印象に残っているのは、そのメンバーと関わりの深い卒業生が登場し、会場は沸き、笑いあり涙ありで見送られるシーン。これはまだ理想の段階に過ぎませんが、私の卒業コンサートが行われる際には同期をはじめ、様々な卒業生が一堂に会してくれたらいいなと、その最後の機会になるのではないかと思っているんです。

そうなった時、これまで交わることがなかった、卒業生とAKBの未来を担う後輩を繋ぐ役目を果たすことができる。それが、「AKB最後の1期生」である私だけができる、最後の大仕事なのかなと感じています。

それが叶うのであれば、久しぶりにステージに立つ面々に恥じない会場でやらせてもらいたいし、そうすることで大きな規模のコンサートが難しくなっている今、後輩達の記憶に残る景色を作り上げることができる。それに、卒業ご祝儀で久しぶりに足を運んでくれたファンの方に今のメンバーを見つけて帰ってもらいたい。ニュースに取り上げてもらえるのであれば、それをきっかけにAKBの存在感を世間に感じてもらいたい。最後に、その瞬間をファンの方に直接見届けてもらえるのならば、こんなに幸せなことはありません。

大変な状況でとんでもないわがままを言っている自覚はありますが、これら全てがすぐに卒業しなかった理由です。私の卒業コンサートは私だけのものではないと思ったから、その日が来るまでここにいることを選びました。

「峯岸が最後までいてくれて良かった」と思ってもらいたい

こんな独りよがりな思いは、達成した後に話す方がかっこいいに決まっているのに、今ここでぶちまけてしまったからには、綺麗事で終わらせてはいけないと心の底から思います。「峯岸が最後までいてくれて良かった」ファンの方にはもちろん、後輩にも、スタッフさんにも思ってもらえるコンサートをすることが私がAKBとして掲げる最後にして最大の目標です。

15年の活動期間の中には目標を失いただただ在籍していた……いわゆるしがみついている時期があったことは認めます。大きな看板を無くして1人になる自信がない。やりたいことが見つからない。それならここに居た方がいいだろうとAKBをぬるま湯にしてぬくぬくと浸かっていた過去もありました。でも今の私には強い意志と大きな目標がある。あの時のぬるま湯はぐらぐらと沸騰しています。
それでも私のことをしがみついているという人はいるでしょう。それならそれでいいんです。

来年、思い描いた卒業コンサートが実現できた時、きっと他の誰でもない自分が、私はしがみついていたのではなくこの時の為に続けてきたんだと思えるはずだから。もちろん、冷えたビールを片手に持って。

Tokyofm「峯岸みなみのやっぱり今日も褒められたい」

◇放送時間:木曜日21:00-21:30

◇出演者:峯岸みなみ(AKB48)

AKB48の1期生で、朝日新聞の女性向けWEBコラムサイト「かがみよかがみ」内でコラム連載を持つ峯岸みなみの新番組がスタート!アイドルとして15年の活動を経て、30歳という年齢が見えてきた一人の女性としてリスナーと本音で向き合う30分の番組です。一日の終わりくらいちょっと褒められたい。そんな思いを共有しませんか?