これが令和なのか!と脳みそガツンとやられる素敵なお話があったのでさせてください。
先日、「かがみよかがみ」コラムニストのフワちゃんの撮影がありました。フワちゃんのことはご存知の方も多いと思いますが、とにかくハイテンションで見ているこっちまで元気がもらえる、大注目のYoutuber芸人です。
撮影中の私の仕事はというと、レフ板を持ったり、声かけをしたり、撮れたて写真をiPadで見せたり。記者・編集者歴11年目の私はこれを何百回としているわけですが、無意識のうちに「二段腹になってたかも」という写真を見せるのを避けたり、「この角度だと腕太く見えるかも」と思ったら「少し角度変えた方が良いかもしれません」などと声をかけたりしていました。
が、フワちゃん。まじで、そういうの気にしない。
一度たりとも「お腹が」「二の腕が」なんて口にしない。
私が勝手に「タレントさんは細く見られたいものだ」と思い込み、勝手に「細く見られるような角度」を探していたのでした。
ありのまますぎる愛すべきフワちゃん
こんなこともありました。着替えてくれた後に、お胸のあたりがポチッとしたまま登場したフワちゃん。そして「あ、これまずいですかね?まずかったら、シールはりますね!」と言っていました。びっくりしたので「フワちゃんは気にならないの?」と聞くと「何もつけないほうが楽じゃないですか」と笑っておりました。あああこの子はどこまでも自然体……!私が気にしていることって…一体…なに…と私の価値観はぐわんぐわん揺らぎました。
こんな感じで、私もカメラマンもフワちゃんの天真爛漫さにズキュンとやられて、「フワちゃんめっちゃかわいい!!」「うわーーー今の表情も最高すぎる」とテンションも上がります。
私は恋愛も仕事も好きな人への愛(と圧)が強すぎるあまり「好きだ!君は最高だ!パーフェクト!」と言い過ぎてしまう癖があるので、「いやいやそんなことないですよ」「褒めすぎです」と言われるのを覚悟していたのですが、フワちゃんは謙遜ゼロで褒めを全身で受け止め、さらにシャッターを切るたびに表情がはじけていくのでした。
フワちゃんの何が私たちにこんなに刺さるのか
めくるめく愛欲の撮影時間。とにかく、楽しい撮影でした。そして、改めて何でこんなに楽しかったのだろうと、振り返った時に、ファンの女の子のツイートが目にとまりました。
「フワちゃんのインスタの自己紹介何故か読む度泣いちゃうんだよな」
フワちゃんのインスタの自己紹介文というのがこちら。
フワちゃんです!センス抜群です!センス抜群すぎて悩んだこともありますが、今はセンス抜群な自分と向き合いはじめました!!
フワちゃんのインスタグラム
この考え方。まさに、私に欠けてる部分じゃなかろうか。
「センス抜群です!」って言えてる?
のう!!言えません!!!
「編集長就任おめでとう」と言われるたびに「えへへ。運です運!」とごまかしてきました。本当はセンス抜群がゆえに編集長になったはずなのに…!「自虐・謙遜がジャパニーズガールとしての美徳!」と染みついてきた私は「こいつ大した力もないくせに調子のってる?」と思われたくねぇ~と考えてしまうわけです。
「功績辞退者」になっちゃってない?
私が昨年読んだ本の中で、一番衝撃を受けた本『フェミニスト・ファイト・クラブ』(ジェシカ・ベネット/海と月社)の中で、私のような人物は「困り者」の「功績辞退者」として紹介されています。
何世紀にもわたる長い間、女性は、自分たちが成し遂げたことの功績を否定されてきた。その間『謙虚であれ』と言われ続けてきた。(中略)男性と比較して、自分の能力を過小評価するのもそのためだ
受けて当然の評価を辞退しているうちに、人の能力は少しずつ、確実に、埋もれてしまう
『フェミニスト・ファイト・クラブ』(ジェシカ・ベネット/海と月社)
私のような「功績辞退者」が次世代ジャパニーズガールたちの頭を抑えているとも言えるわけです。だからね、自分のためだけじゃなく、自分に続く後輩たちのために、私もフワちゃんを見習って称賛を受け入れよう!と思いました。
うるせえ!私はセンス抜群だ!!!
フワちゃんでさえ、かつては「センス抜群すぎて悩んだことも」あるわけで。ほとばしるセンスや情熱をどう手なずけるか、苦労したわけですよね。だけど、それも向き合うしかない。むしろ、その過剰すぎる愛と圧が人を動かすのかもしれません。フワちゃんは容姿いじりでも、自虐でもない、「次世代の女芸人像」を築いていくんだろうなあと、いちファンとしてとても楽しみにしています。
というわけで!センス抜群です!って私も自己紹介文にいれよっと!だってセンス抜群なんだもん。そしてここは、センス抜群の子たちが集う、センス抜群のサイトなのだ!!!
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photo:Sakawaki Takuya
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photo:Sakawaki Takuya
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中3のフワちゃん(中央)と門倉先生(右下)=フワちゃん提供
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フワちゃんの直筆反省文
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