「性についてオープンになってほしいけど、話したくない人は変わらなくていい」

生まれた時から死ぬまで常にずっと誰よりもどんな時も離れらないもの、それは自分自身の身体。その割には自分の身体って意外と知らないものである。女性は自分の性器なんて中に入ってるし、鏡でも使って見ようとしなければ見ないでずっと生きていけるので、相手には見られたり触られたりしているのに自分ではよく知らないなんてある話。

一生付き合っていく自分の身体を知る一つの手段、マスターベーション。
マスターベーションは自分の身体と向き合い、知る大切なことで、自分の性欲を知ることは食欲や睡眠欲と同じくらい生きていく上で大切である。
でも大切と言っても、セックス やマスターベーションしなかったら死ぬわけではないし、まず性欲がない人もいるので絶対不可欠ではない。

「マスターベーションしてるの？」に気まずい空気が流れた

今回、私を含め4人の女の子が上野先生にお話を聞きにいき、そのうち2人は自分自身の性に関してオープンに話すことに抵抗があるようだった。だから先生に「マスタベーションする？性欲ある？」と聞かれた時に「話したくない」と答える彼女たちに対して言った、先生の言葉に私は違和感を持った。

「女の子に性欲がある」ってことは公にできないことなの？そういうの聞くとね、なんでリブから半世紀も経って女はこんなに抑圧されたままなのって茫然とする。私たちの時代から何も変わってないじゃないって思うのよね。自分に性欲があることを女が認められないなんて、何が現代のフェミニズムよ、冗談じゃない（笑）。

上野千鶴子さん「マスターベーションはセックスの基本のき」

確かに、50年前とかから戦ってきた人から見たら今も対して変わらない性に対する社会の雰囲気や風潮は残念だしイライラもするのかもしれない。

しかし、性や身体については本人が話したくないなら話さなくていいこと。プライベートなことなので、話したくないという人に強制するのは失礼だと思った。

私はどちらかというと性にオープンな方だと思う。性に関して人前で話すことに抵抗は少ないし、SNSで購入したセックストイの写真を載せてるし、みんながもっと性についてオープンに当たり前に話せるようになってほしいと思っている。

性に興味がない人も尊重されるべきだ

私は性病や性被害について声をあげたり相談できない女性や、過去の自分がそうだったように性に積極的になるのが恥ずかしいとされていること、セックスワークの女性の権利などについてもっと話されるようになったらいいと思うので、性について社会がオープンになってほしい。でも個人では興味がない、人前では話したくないという意見は尊重されるべきだと思うし、その人たちが変わる必要はないと思う。

そして私は性に興味はあるが、「良いセックス 」や「マスターベーション」で快楽を極めたいという方にはそこまで関心がないかなと思った。一緒に参加した滝薫さんは「私はグルメの人みたいに、性について探究心が強いんです」といっていて、上野先生は「フォアグラみたいに一見少しきもちわるいものを美味しいと思うまでにだいぶ時間がかかるじゃない。それと同じでさ、最初から快感の質は高いわけじゃないんだよね。未開発の身体よりも、フォアグラの味が分かる、開発された身体の方が豊かじゃない？」といっていた。

私はフォアグラまで行かなくても十分かな

きっと本当なんだろう、私の身体は知らないことが沢山ある。でも私はフォアグラまで行かなくても、ピザとかカレーとかいつ食べても美味しいものでもいいかな、なんて思った。それに「身体を開発する」という表現は正直居心地が悪かった。

私がピザを楽しんでいるところに、フォアグラも試してみたら？と提案してくれるのはありがたいが、それを私が断った場合はもうフォアグラのお誘いはやめるべきだろう。だって私はピザで十分幸せなんだから。でももし、ピザもフォアグラも食べてみたいのに勇気がない、食べちゃいけないのかと思ってた、という人がいたらそんなことないよ、試してみなよ、恥ずかしいことじゃないんだよ、という雰囲気が今後できていったらいいなと思う。