普通ってなんだ?
私にとって、普通はない。

いじめに遭い、家庭では暴力を受け、リストカット。夜の街を彷徨った

小学校から高校までいじめられてた。上靴を隠されて、無視された。階段から突き落とされたこともあった。それが"普通"だった。

家庭は父親からは暴力。
性的暴力もあった。母親は父親からDVを受けていた。父親には「お前が生まれたから人生狂った」、母親には「あんたなんか産まなきゃよかった」。そう言われ続けた。それが"普通"だった。

そして、私は13歳のときにリストカットを始めた。14歳のときに、何もかも嫌になって家出をした。夜の街を行く宛もなく彷徨った。SNSで今日、泊まる場所を見つけるために
カラダを売った。生きるためだった。それが"普通"だった。

15歳から19歳まで児童相談所一時保護、児童自立支援施設、自立援助ホーム、住み込み、子どもシェルター、DVシェルター、母子生活支援施設緊急保護…。
転々としたけど、どこにも居場所はなかった。私のさみしさや、一瞬でも居場所だったのは
私を必要としてくれたのは「カラダ目的の男」だった。それが"普通"だった。

寝る時間もなく、カラダを売っていた。それが"普通"になっていた

18歳なりたてのときに、私は部屋を強制退去になった。頼れる人もいない。帰れる場所もない。夜の街で管理売春に取り込まれ、ネットカフェ生活をしていた。
カラダを売って、紹介したホストに毎日、回収という名の名目で、貢いでた。

その代償は"寝るところ" 。身分証明書すらなかった私は当然、スマホもなかった。
ホストがスマホを貸してくれた。寝る時間もなく、ただ、カラダを売ってた。
それが"普通"になっていた。

なぜ、それが”普通”になったのか。
それは日本の法律の課題がある。
いま、20歳未満は親が契約書を書かなければ契約ができない。

たとえ、部屋を失ったとしても。
たとえ、連絡手段がなかったとしても。
私は16歳のときに親に「独りで生きていってください」と言われた。
「契約などの金銭的な援助もしません」と。
「親を頼れない」ことは20歳未満の人にとって契約のハードルが高い。

ホストはそのことを知っていた。
憶測だけど、「仕事と寝るところは確保すればこの女は使える」。そう思ったのだろう。
ネットカフェは身分証明書の確認が緩い。
ホスト自身の名義で部屋を借りるより、リスクがないネットカフェを指定したのだと思う。

いま、私はなんとか生きている。
さまざまな繋がりに支えられて。

私の10代は今思うと、"異常"な日々。だけど、それはそのときは"普通"だった。その"普通"のなかで、友だちが自殺したり、薬物依存になっていった。

もう、私は誰も諦めてほしくない。この世界に"普通"はない

だからこそ、伝えたい。この世界に"普通"はない。

あなたにとっての"普通"であり、私の"普通"ではない。
むしろ、私には"普通"という言葉は存在しない。

「"普通"だと思ってることはいつかの"普通"ではなくなる。変化するもの」

私はいまの日本の"普通"を壊したい。いじめが起きている。子どもが親に殺されている。

親を頼れない人もいる。親を頼れないことで、進学や、就職、契約…、さまざまなことの諦めを強要されている。一度、人生、寄り道をしたら、戻ろうとしても、虐げられる。

そんなのおかしい。現実に起きている"普通"を壊したい。
もう、私は誰も諦めてほしくない。