峯岸みなみ×根本宗子「30歳までに、できるようなりたいことって…?」
AKB48最後の一期生である峯岸みなみさんがパーソナリティーを務めるラジオ番組「やっぱり今日も褒められたい」(TOKYOFM木曜21時スタート)。毎週登場するパートナーとともに、お互いを褒めあいながら、それぞれの価値観や悩みをシェアしていきます。かがみよかがみ連載コラム「できれば明日も褒められたい」とコラボし、ラジオの様子をぎゅぎゅっと凝縮してお届けします。今回は劇作家の根本宗子さんをゲストに、過去を振り返りながら30歳に向けた抱負を語ります。※内容は放送をもとに再構成しています。
今回のパートナー
根本宗子さん
月刊「根本宗子」主宰、劇作家。
1989年生まれ、東京都出身。2009年の劇団旗揚げ以来、全公演の作・演出を担当。2016年に第60回、2018年に第63回岸田國士戯曲賞最終候補に選出。
峯岸「よその家で出される手作りケーキやカルピスがうらやましかった」
峯岸みなみさん(以下峯岸):今回はお互いの過去の話をしようと思います。劇作家の根本さんが、どんな環境で生まれ育って、何を感じながら作品を作り上げてきたのかを知りたいなと思います。根本さん、ごきょうだいはいますか?
根本宗子さん(以下根本):いないんですよ。一人っ子です。
峯岸:いいな~。私はお姉ちゃんと弟がいます。なので一人っ子への憧れがすごくあるんですよ。全ての愛を一心に受けられる感じ。
私は結構雑に育てられたんですよ。子どもの頃、よその家に遊びに行ったときに、カルピスとか手作りのケーキが出てくるのをみて、カルチャーショックを受けましたね。私はおやつの時間もなかったんで。
根本:母親が料理するのが好きな人だったので、作ってくれましたね。
峯岸:わ、それは上の位ですわ(笑)。うちは共働きなので、お母さんに家でお菓子を作ってもらうのに憧れてましたね。小さい頃の夢はなんですか?
根本:最初に憧れたのはスキー選手でしたね。
峯岸:へ~!どんな青春時代を過ごしましたか?
根本:私は中高生の頃、事故のケガで車イス生活だったので、そういう意味で特殊エピソードしかないですね。治療も長い時間かかりました。でも、友人にも恵まれて、うまく助けてもらってきたので、そんな卑屈になることもありませんでしたね。杖を使って歩けるようになってからはAKBにはまりましたね。
峯岸:うれしいな。中高生時代、AKBのほかに好きだったことはありますか。
根本:それこそ演劇ですかね。松尾スズキさんの芝居を見て、出ている役者さんを調べてその演技を見て…ということをしていくうちに、たくさん芝居を見るようになりました。
峯岸:芝居一本ではなくて、AKBのカルチャーだったり、他のものを見ているからこそ、今の形ができあがってるんですね。根本さんの作品は、演劇だけをみていた人の作れるものじゃない感じがします。
根本「やりたくないことはやらない。無理をする方がかえって人に迷惑かけちゃうから」
峯岸:学生時代にはもう戻りたくない感じですか?
根本:そうですね。戻りたいと思ったことはないなあ……。仕事が好きなので、仕事がない時期には戻りたくない。
峯岸:仕事が忙しいと、求められ続けることに対して怖くなったりしませんか?
根本:それは、峯岸さんとは背負ってるものが違うから……。これはやりたくない!できない!と正直に言ってもOKな職種であることに救われているかも(笑)
峯岸:私は求められたら、やらなきゃいけないと思っているなあ。自分にうそをついて頑張る時期もありましたね。
根本:若い頃は「もらえるお仕事は何でも!」という時期もありましたけど、そうしているとで自分が崩れるなと思いました。結果迷惑かけちゃうから、もう無理はしないですね。そのことに気づいたのは25、26歳くらいですかね。
峯岸「30歳までに何をしておけばいいでしょう?」
峯岸:25歳って、ちょっと大台にのる感じありますよね。20歳はまだ子どもだし。突然25にぶつかってシラフになる感じ……!
根本:自分が見ていた25歳はもっと大人だった……みたいな。
峯岸:私は28歳で、まだ30歳を経験してないので、30歳までに何をしておけばいいみたいなのありますか?注意点?
根本:私は人に相談事をしなくて苦しくなっちゃったことがあるので、話す相手は作っておいたほうがいいよ。
峯岸:私はすぐ言っちゃう。嫌な事を言われている間に、手元でLINEするくらいのスピード感で吐き出しちゃう。根本さんは嫌な事があったら誰にいうんですか?
根本:最近は本当に言わないですね。相談事をされることの方がとても多くて……。そんな状態で自分も相談しちゃうと、悪口の言い合いになっちゃいますからね。相手が俳優さんで、一緒に仕事したい方であればなおさら、そういう関係はよくないなって。
峯岸:こうしたらこうなるって先々考えてるんですね。
根本:そうなんです。「根本さんが考えてるほど、他人は考えてませんよ」ってよく言われます(笑)。
根本「平手さん活動辞退の時、峯岸さんのツイートが話題になりましたよね」
峯岸:私は想像力がないんですよ。
根本:そんなことな……は!そういえば、(欅坂46の)平手さんの活動辞退を受けたツイートで「なんでこれ言っちゃだめなの?」と話題になりましたよね。
峯岸:「辞退と卒業何が違うの?」ってつぶやいて……たたかれた……バカなのかな私?
根本:でもそこが、峯岸さんの愛されるべきところなんですよね。変わらないでいてほしい!
峯岸:これからは根本さんに相談しようかな。これ言ってもいいですか?って(笑)。
根本:言っていいんじゃない?って背中おしちゃう(笑)。私は峯岸さんのそういうところ、いいなって思っちゃうから。
峯岸:30歳までにもう少し先々のことを考えるようにならないと……。
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行動力とスピード感がすさまじい。なのに、自分ですごいことしていると思っていないところが、かっこいい。私なんか「これ書きました!」「超頑張りました!」「見てください!」というマインドがあるんですけど、そんなことも言わず、当たり前のようにサラッとできるのがすてき。
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私は逆に、「これやってきました!」「ほめて!」って言えるのがすごいなと。さらには「今日も褒められたい」というラジオをやることも含めて、人として素直でかわいらしいなと思います。勝手なイメージで、素直じゃない人なのかなと歪んだ認識を持っていたんですけど、きょうお話させていただいて、ご本人はシンプルにかわいらしい人間性をもってらっしゃる方だなと思いました!
峯岸みなみをこっそり後で褒めたげたい(By根本宗子さん)
まず笑顔が可愛いですよね。
初期のAKB大好き人間のわたしは、「渚のCHERRY」という曲の時に、「歌割りほぼあっちゃんじゃん!!」って峯岸さんが涙した話が大好きで、人のことを素直に「いいな!!ずるい!」って言えるカジュアルさってすごい女の子にとって大事だと思ってて。これって一見「え、嫌じゃない?」って思われると思うんですけど、女の子集まると確実に嫉妬の感情で複雑な関係性になることがあるじゃないですか。
でも、それってみんなやっぱり「ずるい!」の気持ちを表にそのまま出せなかったり、出すのはかっこ悪いみたいな気持ちから複雑化するものだと思っていて。だから峯岸さんみたいに「え!いいな!ずるい!」って言えちゃう人がグループにいるのってめちゃくちゃ良いことだと思います。
「あ、みんなの前で言っていいんだ!」って思ってなんか心軽くなった人絶対いますよ。
収録時にお話しした時も「お母さんの手作りケーキ出てくる子の家が羨ましかった〜」っておっしゃてて、もう超可愛かったです。
だって、今の峯岸さんはケーキなんかいろんなところで用意されているでしょうし、もうそんな感情忘れ去っていてもおかしくないのに、ちゃんとその体験をラジオのフリートークの流れで出せるところがなんか変わってなくっていいなと。「羨ましいな〜」って気持ちって女の子なら必ず持っている本来超愛すべき感情だとわたしは思っているので、大好きです。
本当にわたしはただ普通にファンなので、褒めるところなんて山ほどあるし、「あっちゃん推しですもんね。」と峯岸さんには言われておりましたが、もちろんそうなんですけど、ノースリーブスもとっても追いかけている根本は、本当にお会いできて嬉しかったです。
いつかノースリーブス3人に台本書かせてください。渾身のを出します!笑
Tokyofm「峯岸みなみのやっぱり今日も褒められたい」
◇放送時間:木曜日21:00-21:30 ◇出演者:峯岸みなみ(AKB48) AKB48の1期生で、朝日新聞の女性向けWEBコラムサイト「かがみよかがみ」内でコラム連載を持つ峯岸みなみの新番組がスタート!アイドルとして15年の活動を経て、30歳という年齢が見えてきた一人の女性としてリスナーと本音で向き合う30分の番組です。一日の終わりくらいちょっと褒められたい。そんな思いを共有しませんか? 番組HPはこちら